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2017年2月府議会に5つの意見書を提案/共産党府議団



共産党府議団が提案した意見書案は以下の通りです。
35人学級の早期実施を求める意見書(案)

 経済協力開発機構(OECD)加盟国への調査で、国内総生産(GDP)に占める学校など教育機関に対する国や地方自治体からの公的支出の割合が、日本は比較できる33カ国中32位となった。日本の教育への公的支出の少なさは、世界でも異常な高学費と劣悪な教育・研究条件の根源となっており、教育予算の抜本的増額が求められる。
 欧米では小中学校は1クラス20~30人が当たり前になっている中で、日本は小学校1、2年のみ35人学級実施という遅れた状況にある。
 35人学級は関係者の一致した要求であり、2011年に国会の全会一致で順次実施することが決められた。ところがこの4年、文部科学省は35人学級の推進予算を概算要求に盛り込むことすらしていない。
 少人数学級は、一人ひとりに目をむけてほしい、丁寧に勉強を教えてほしいという子どもたちの願いにこたえるものであり、教育再生の力、経済発展の源となるものであり、早期の実施が強く求められる。
 よって国会および政府は、小学校3年生以降の35人学級実施を直ちに行うよう予算措置をとることを強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


いわゆる「テロ等準備罪」の国会への提出の中止を求める意見書(案)

 現在、国が進めようとしている、いわゆる「テロ等準備罪」は、実際には起きてもいない犯罪について、2人以上で「話し合い、計画」しただけで罪に問うものである。
 この法案は、2006年6月に出された法案と同じように、組織的犯罪集団が犯罪の実行の準備行為をした段階で罪に問えるというものである。
 法務省は、一般の人や団体でも「目的が犯罪を実行することに一変したと認められる場合は、組織的犯罪集団に変わりうる」という見解を示している。
 これでは、捜査当局が一変したと判断すれば、一般の団体、市民も捜査対象になる。日本弁護士連合会は、「いわゆる共謀罪を創設する法案を国会に上程することに反対する意見書」を発表している。
 対象犯罪を絞ったとしても実際には起きてもいない犯罪について、罪に問うことが可能になる法案の制定は、捜査当局の権限を強め、市民の自由な言論等を著しく制限するものである。
 よって国会および政府は、いわゆる「テロ等準備罪」を国会へ提出しないよう強く求めるものである。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


消費税増税中止を求める意見書(案)

 日本経済が停滞から抜け出せない最大の理由は、消費の低迷が続いていることである。実質賃金が伸び悩む中、経済の6割を占める個人消費が落ち込み、地域経済は深刻な事態に直面している。2014年4月の消費税率の8%への引き上げは消費の低迷に追い打ちをかけ、引き上げ後個人消費は2年連続でマイナスとなった。
 こうした中、安倍内閣は2019年10月からの消費税率の10%への引き上げをあくまでも実行する構えである。
 引き上げが実行されれば、食品などの税率を8%に据え置いたとしても、総額で4兆円を超える増税となり、世帯当たりの負担増は6万2千円となる。消費がさらに冷え込み、景気が悪化し、自治体の財政にも深刻な影響を与えることは必至である。
 いま国が行うべきは、所得や資産に応じて負担する応能負担の原則に立った税制改革と賃上げをはじめ国民の所得を増やす政策への転換である。これによって、社会保障拡充の財源が確保され、財政再建の道も切り開かれる。
 よって国会および政府は、消費税のこれ以上の増税をおこなわないよう強く求めるものである。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


南スーダンからの自衛隊の撤退を求める意見書(案)

 南スーダンPKOに派遣されている自衛隊部隊は、安保法制(=戦争法)で可能になった「駆け付け警護」と「宿営地共同防衛」の任務が付与されている。「駆け付け警護」は、PKO部隊やNGOなど関係者が襲撃された際、現地に駆け付けて救助する任務で、武器使用も認められている。「宿営地共同防衛」は、攻撃された宿営地を守るため、他国部隊とともに、自衛隊部隊が応戦するものである。
 南スーダンの状況は、このほど開示された陸上自衛隊派遣隊の「日報」により、首都ジュバの自衛隊宿営地周辺での戦闘の発生などが記されている、昨年7月10、11両日の戦闘では、国連ハウスで中国人兵2人が死亡するなど、国連部隊の兵士が巻き込まれる事案も発生しているという。情勢の悪化によっては、国連の活動停止によるPKO撤退の可能性なども指摘している。
 「戦闘」の表記も複数あり、政府が否定してきた戦闘行為が起きていることを裏付けている。
 稲田朋美防衛相は、「戦闘行為」を「武力衝突」と言い換え、「(憲法)9条の問題になり、武力衝突という言葉を使っている」と国会で答弁している。防衛相自身が、戦闘行為が行われれば、憲法違反になる可能性を認めたものといえる。
 この「日報」は、開示請求に対し、すでに廃棄したとしていったん非開示にしながら、あとで見つかったとして開示されている。その経過から隠蔽しようとしたと指摘されても仕方がないものである。自衛隊が戦闘行為に巻き込まれたり、応戦するなど「殺し殺される」ような事態を起こしてはならない。不都合な情報を隠すのではなく、南スーダンで何が起きているか全ての情報を国民に開示すべきである。
 日本には、憲法の精神に立った非軍事の人道・民生支援の抜本的強化こそ求められる。
 よって国会および政府は、南スーダンに派遣中の自衛隊を即時に撤退するよう強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


保育士、介護士など福祉従事者確保対策の抜本的拡充を求める意見書(案)

 保育、介護など福祉サービスの供給不足によって、待機児・待機者が解消されない状況が続いている。その最大の原因は、全産業平均を約10万円も下回る低すぎる賃金、長時間労働・サービス残業のまん延、福祉への初心を生かせない労働環境など劣悪な処遇である。保育、介護の担い手を育成・確保し福祉サービスの提供体制を強化するには、賃金と労働条件の抜本的改善が急務である。
 政府は「1億総活躍プラン」にもとづき「介護離職ゼロ、待機児童ゼロ」の受け皿整備を進めるとしているが、新年度予算案での保育士の処遇改善は月約6000円にとどまるなどとても十分とは言えない。
 よって国会および政府は、保育士、介護士などの処遇改善予算を大幅に増やすなど、福祉従事者確保対策の抜本的拡充を強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。





   


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