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議事録

環境産業労働常任委員会(2023年11月27日) 石川たえ府議の知事質問


・ものづくり企業及び中小・小規模事業者への支援について

◆(石川たえ委員) おはようございます。よろしくお願いします。日本共産党の石川たえです。
 決算概要八十九ページ、製造業振興事業についてお聞きをいたします。
 先日の委員会で質問した際には、予算額に対し、石油貯蔵施設立地対策を抜けば執行率は九九%とお聞きをいたしました。しかし、令和四年度は、コロナの長期化による大打撃に加え、物価高騰、資材高騰で多くの製造業が苦しみました。大阪府の製造振興事業の在り方をもっと工夫して物価高騰対策をするべきではなかったのかと思っています。
 決算概要五十九ページ、商工振興総務企画事業についても、一時支援金事業で同じことが言えると思っています。コロナの影響は非常に大きく、五か月分の支援金だけでは立ち直れず、廃業に追い込まれた事業者も少なくありません。こんなときだからこそ緊急措置が必要だったと思います。
 物価や資材が高騰する中で、令和四年度、ものづくり企業への支援、中小・小規模事業者への支援は十分だったと思いますか、見解を求めます。

◎知事(吉村洋文) コロナ禍による売上げ減少に直面する事業者に対する緊急的な支援措置としまして、中小企業等一時支援金により、まずもって企業の存続、そして事業の継続を支援してまいりました。
 その上で、エネルギー・原材料価格高騰の影響も受ける中で、事業の立て直しを行い、再び成長を目指していくためには、やはり稼ぐ力をつけていただく必要があるというふうに考えました。技術開発や販路開拓などの支援を進めることはもちろん、国の交付金も活用して事業の再構築や新事業の展開、燃料高騰対策などの支援にも取り組んできたところであります。
 こうした取組により、コロナ禍やエネルギー・原材料価格高騰などに直面する中小企業、小規模事業者の支援に努めてきたところです。

◆(石川たえ委員) 事業の立て直しを行い、再び成長を目指していくためには稼ぐ力をつける必要があるから、技術開発や販路開拓などの支援を進めてきた、こういうふうにおっしゃいますけれども、事業継続が困難となって倒産、廃業となっていく事業者に新事業展開の提案というのを幾らしてみても、本当に稼ぐ力につなげられるのかというふうに疑問を持っております。一旦事業継続のための支援を行い、その上で事業再開に向けて技術開発や販路拡大などのステップに移行するべきだったというふうに私は思っています。
 東京商工リサーチによると、二〇二二年度、負債額一千万円以上の全国企業倒産件数は六千八百八十件、前年度比で一五・〇%増えています。近畿は一千七百三十四件、前年度比で一一・二%増です。製造業だけ見ると全国八百二件もあり、製造業も倒産件数が前年比二四・一%増となっています。このような深刻な状況であるにもかかわらず、令和四年度のものづくり支援費決算額は二億一千万円であり、二〇〇七年と比べると四分の一以下となっています。大阪のものづくり産業を世界に広げていく上で、この状態をそのまま放置しておいていいと私は思いませんが、知事はそういう御認識はなかったのでしょうか。
 一時支援金は令和三年度事業の未執行分に充てる、こういうふうに委員会ではお聞きをいたしました。予算額五千五百万円に対して決算額は約二千万円です。一時支援金で一旦乗り切った事業所が、コロナ長期化の中で、国の月次支援金もなくなり、時短協力金もなくなり、一時支援金もない、まさにないないづくしの中で融資や借換えと言われても、返済のめどが立たない、保険料の滞納により年金事務所から差押えの通知が来た、こういう深刻な状況に置かれたわけです。
 大阪府として燃料高騰対策などの支援にも取り組んできた、こう言われますけれども、うちの事業所は該当しない、こういう声も多くありました。大阪府独自にでも一時支援金第二弾などの救済措置を行うべきだったと思います。なぜ補正予算を組んででも、ものづくりの中小企業をはじめ、大阪の中小・小規模事業所への支援策を抜本的に強めなかったのか教えてください。

◎知事(吉村洋文) まず、コロナ禍において、企業の存続、事業の継続ということを支援するということが重要だというふうに考えました。ですので、個人事業者等も含めて一時支援金を実施し、支援総額百六十六億円という支援を実際に行いました。そして、その上で、様々燃料費等も高騰しておりますので、運輸事業の振興であったり、これは今年度も進めています。商店街の需要の喚起であったり、様々ものづくり販路開拓等を行ってきたところであります。
 加えて、コロナ禍を抜ける中で、やはり事業の立て直しと成長に向けた支援を行うということが重要であるというふうに思っています。新たな販路開拓であったり新たに事業を再構築する、新たに事業を展開していく、もちろん燃料高騰が続いていますから、その対策は引き続き行う、そういった必要な支援を行ってきたところでもありまして、今年度もこれは引き続き行っているところでもあります。

◆(石川たえ委員) コロナ禍が抜けるために新事業展開を進めていく、これは別に否定しないし、大事なことやと思っているんですけど、コロナの影響ってやっぱり非常に大きくて、そのコロナ真っただ中に大変やっただけではなくて、その後、事業が継続できないという、このコロナの長期化が大きな打撃に事業所としてはなっているわけですよ。なので、令和四年はまだコロナでしたし、そこに対する支援というのは、やっぱり販路開拓とかにつなげるもう一歩前のカンフル剤を打たなあかん時点なので、そういう対策をやるべきだったというふうに私は思っています。
 国の交付金も活用して事業の再構築とか、あと燃料・物価高騰対策など必要な支援を行ってきた、こういうふうに言われるんですけれども、結局、大阪府は国の交付金の範囲内でしか支援をやっていないというのがやっぱり一方であると思うんです。なので、知事の決断で補正予算も組んで大阪府独自の支援策を緊急的に行い、製造業はもちろんのこと、府内中小・小規模事業所を守るべきだったというふうに私は思います。
 物価高騰はいまだ収まる兆しが見えません。万博ばかりに目を奪われずに、これ以上廃業、倒産を増やさないためにも、困難を極める中小・小規模事業所に対して、今年度もやっておられるという御発言でしたけれども、国の交付金の範囲内という、これをやめて、知事の決断で大阪府独自の支援強化をすることを引き続き求めて質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。



   


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