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議事録


総務常任委員会(2018年10月22日) 宮原たけし府議の質問


・災害対策と補正予算編成について

◆(宮原威君) 日本共産党の宮原です。早速質問に入らせていただきます。
 地震、あるいはとりわけ台風第二十一号の実態の把握がおくれているんですが、まずはブルーシートが市町村で足りているのか、あるいは屋根に張る職人が足りない今、ボランティア団体だとか関西広域連合だとかいろんなところに協力を依頼して、本当に市町村とともにブルーシートを実際に張る、必要なところに全部ね、ということに知事は力を尽くされるべきだと思うんですが、どうでしょうか。

◎知事(松井一郎君) 日本各地で災害が発生したことから、ブルーシートを張る作業の要請が一時的に集中しておりまして、地元業者で対応できないという状況が全国的に発生していると聞いております。私から指示をいたしまして、市町村に対し、住宅の応急修理業者のリストを提供したほか、ホームページでは全国の事業者団体の情報を提供しておりますので、ぜひ御活用いただきたいと、こう思います。

◆(宮原威君) 民間のボランティア団体などには要請されたんですか、知事は。直接。

◎知事(松井一郎君) それは、ブルーシートを張ることをですか。これは、私から直接というよりも、ボランティアで申し入れいただいているそういう方々には、住民ニーズに合った形で御支援をいただけるようにということは常々申し上げております。

◆(宮原威君) 現場の部局は、ボランティア団体の数は知っておりましたが、そのボランティア団体の中でブルーシートが張れる団体は何団体あるかということすら知りませんでしたけど、それでもそういう答弁されるんでしょうか。

◎知事(松井一郎君) ボランティア団体の場合は、ボランティアの皆さんが個人を特定してずっと来ていただいているわけではありませんから、その中にはブルーシートを張る作業ができる人、またその作業はちょっとできないけれども、住宅の清掃等はお手伝いできる人、さまざまな形でボランティアの方がいらっしゃいますから。だから、個別にこのボランティア団体はブルーシートを張る団体だとか、そういう特定は、これはいたしてはおりません。

◆(宮原威君) もう時間がないので。ブルーシートを張るボランティア団体というのはあるんです。あります。だから、そこにきちんと頼むということを、これは知事にもそうですし、危機管理監にも強く要請をしておきたいと思います。
 次に、補正予算について、今後適切に対応という答弁がございました。そこで、知事に、補正予算に盛り込む項目について幾つか提案したいと思います。
 一つは、先ほど出ました一部損壊の住宅に対する、私のほうは義援金ではなくて支援金を大阪府独自にきちんとつくるべきだという提案です。
 もう一つは、被災者生活再建支援法が高槻市には適用されます。その場合に、全壊で六件ぐらい、それから半壊で三百件近くが、高槻市では三百万出るのに、ほかの地域では一切出ないということになるわけですよね。これは、大阪府として、他の市町村の全壊、半壊にもそういう措置をしていただきたいと。そういうことをすれば、国のほうは、半分は後で特別交付税で見ますから、ぜひこのことをお願いしたいというのが二番目です。
 三番目、甲子園球場の約百七十倍ぐらいですかね、倒木被害が本当に今度の大阪は大変でした。大阪の山が、実は現場に行ってみると本当に危ないんですけれども、ぜひこれは来年の水害対策のためにも緊急対策をしていただきたいと思います。
 四番目、大阪府の要綱では、国保とか介護の減免は一部損壊には適用されません。しかし、これだけ十万戸を超すような大被害がある。恐らくきちんと調べれば二十万戸にもなるでしょうけど、そういう場合に大阪府として何もしないというのは幾ら何でもちょっとひどいので、せめて国保や介護の減免などは、高槻は二分の一しているんですが、ぜひ検討していただきたいと。この四つのことを提案したいと思いますが、どうでしょうか。

◎知事(松井一郎君) 本府では、大阪府北部を震源とする地震、平成三十年七月の豪雨並びに台風第二十一号で被災された府民が一日も早く日常生活を取り戻せるように、一部損壊家屋を対象とした府独自の制度として、大阪府版みなし仮設住宅の提供及び大阪府版被災者無利子融資制度を創設し、活用いただいているところです。これに加えまして、国に対し、被災自治体が行う地域の実情に応じた被災者支援等への取り組みに対する財政措置を要望いたしております。
 被災者生活再建支援制度における不均衡、先ほど高槻市とそれ以外の自治体で違うというお話がありました。これは、僕も、本当にそこが違うことについて非常に違和感がありますが、これは国の制度であり、国に対して従前から問題提起をしております。まずは、制度を所管する国において検討いただきたいと考えております。
 また、大阪の山間部の治水対策、また土砂危険対策等々につきましては、来年度に向けて、できる限りそういう自然災害によって被害拡大しないような形をつくっていきたいと、こう思っています。

◆(宮原威君) 国保と介護の問題は答弁ありませんでしたが。

◎知事(松井一郎君) 国民皆保険については、これは国が統一したナショナルミニマムでありまして、国において権限、財源、責任を一元的に担うことが基本でありますから、国の責任において必要な財政支援を行われるべきものだと思っております。
 災害等により介護保険の保険料の利用料について減免を行う場合には、保険者である市町村が条例に基づき行うこととなっておりまして、その減免に要した費用については特別調整交付金制度により財政上支給される仕組みとなっております。これは、市町村がその条例に基づき行うべきものと、こういう認識をしております。

◆(宮原威君) 国保と介護は、残念ながら四十三市町村の中で高槻市だけなんですよ。十万戸を超すような、恐らく全部つかめば二十万戸になるような大被害が出たもとで、大阪府は市町村を助けるのが仕事じゃないですか。府民を助けるのが仕事じゃないですか。そやのに、みなし仮設住宅と融資制度しかないと、それはおかしいんじゃないですかと。本当に今回の被害が大変な被害だと。そう簡単に生活再建なんかできませんよ。口だけ言ってもらったら困る。中身がなかったら困るんです。そういう重大な認識だということも含めて、もう一度答弁お願いします。

◎知事(松井一郎君) 重大な問題だと認識をいたしておりますから、今まで大阪府でこのような災害支援制度はありませんでしたけども、先ほど申し上げたように大阪府版みなし仮設とまずは融資制度、これを早急に構築いたしまして、被災者の皆さんの支援施策として実施をしているところです。
 もちろん、委員おっしゃるように全て税で被災者を全て助けていけと、国保も下げろ、介護保険も下げろ、各住宅は直接補助金を出して家を再建してやれ、それは底なしのお金があればやりたいですけども、やはり財政を預かる者としては、バランスをとって、府民に将来大きな負担とならないような財政運営も考えていかなければなりませんから、今回は大阪府版みなし仮設、そして大阪府版無利子融資、これを使って日常を被災者の皆さんに取り戻していただきたいと、こう思っています。

◆(宮原威君) 市町村がやっているのでも、例えば五万と三万ですよ。何も住宅の再建を全部助けているわけじゃない。だから、それを諦めている人もたくさん、むしろそのほうが多いんです。日常を取り戻せない人のほうが多いんですよ、知事。そういうことをちゃんとつかんでいただいて、せめて住宅再建をしようという場合には、市町村と一緒ぐらいの金を出そうかと。何も全部税でしてくれなんて、そんなばかなこと言ってませんよ。その程度の金、大阪府にはあるじゃないですか。何のために税金取ってるんですか。もう一回答弁してください。

◎知事(松井一郎君) 委員、これ繰り返しになりますが、今現状において実施している被災者支援制度、この制度において、まずは被災者の皆さんに日常を取り戻していただきたいと、こう思っています。

◆(宮原威君) 日常を取り戻せないということを御承知ないのか、あるいは御承知でそういうことを言っていらっしゃるのかよくわかりませんが、日常を本当に取り戻せないからみんな困り果てているんですけどね。高槻みたいにやっているところでも困り果てているんです。そういう実情は、ぜひ知事として、政治家として事実をつかむ、住民の苦しみをつかむというのは最小限の仕事ですから、それなしにどんな美辞麗句を言ったって仕方ないです。そういう意味では、きょうの答弁は極めて残念だということを申し上げておきたいと思います。
 次に行きます。
 来年度以降も、二つの意味で災害対策は要ると思うんです。一つは、水道管や堤防や道路、橋、こういうものが非常に老朽化しております、大阪の場合。これは、もちろん別に知事の責任ではありませんが、大阪のまちづくりの特徴ですよね。もう一つは、異常気象で風水害が非常にひどくなった。それから、地震がいつ来るかわからないという状況で、南海トラフの問題も含めてある。地震が頻発している。そういう意味で、新しい基準が要ると思うんですね。
 そういう中で、来年度の予算編成については、やっぱりあらゆる面で耐震対策あるいは水害対策、それからブロック塀なども千カ所という補正予算が今度出ていますが、小中学校、高校だけでも百五十キロという長さのブロック塀というのが、新聞記事で大阪が一番多いというようなことも出ております。それから、兵庫県などでは県が備蓄するということになっているブルーシートも、大阪は備蓄してなかったというようなことも明らかになりました。そういうことも含めて、あらゆる面で耐震や水害対策を強めて予算編成をするべきだと思うんですが、そういう点での知事のお考えをお聞きしたいと思います。

◎知事(松井一郎君) 安全安心の確保は、大阪の成長の基盤となるものであります。こうした観点から、成長戦略においても災害対策を進めることとしており、今後もしっかり取り組んでまいります。
 この間、今回の台風で、要は大阪湾からの水害被害、内水部には水害は、水は入りませんでした。これは、まさに大阪府、大阪市で一体となってやってきた防潮堤等々の基盤整備、基礎強化と、それから地盤改良、こういうものが効果を上げているのかなと思います。これだけでも、十年計画で予算にして約二千億の予算を投入してこれを実施しておりますが、これは委員もよく御存じだと思います。大阪の財政の中でバランスをとりながらも安全安心の基盤、これはしっかりとやっていきたいと、こう思います。

◆(宮原威君) そういう問題については、私どもも一貫して要求してきたということは、知事自身がよく御承知なので、別にそれを知らないで質問しているわけではございません。ただ、河川の問題でも、本当の対策をやろうと思ったら四十年かかる。あるいは、倒木だとかそんなのがたくさんあるもとでは、本当に今のまま来年の雨季に突入しますと、各所で水害が流木によって起こるというようなことになるというのは明白なので。あるいは、水道管でもああいう被害が、耐震化ができていないために断水がいっぱい起こりました。そういうことも含めて、今までやってきたというんじゃなくて、新しい情勢のもとで予算を全体としてふやす、そういうつもりはあるのかということを聞いているんです。

◎知事(松井一郎君) 必要な予算については、今これから予算編成の時期に入っておりますから、大阪の安全安心を確保する必要な予算編成をやってまいります。

◆(宮原威君) 必要な予算編成をやるということなので、その推移を見ながら具体的に今後見守っていきたいと思います。

・夢洲の開発に係る課題について

 それから、最後に夢洲ですね。万博に適切な土地かと。表で地盤沈下の表を示しておきました。これは、いわゆるコンテナターミナルのところしかはかってないんですけどね。物すごく不等沈下になっているということがよくわかります。知事、これを見られて、少なくとも万博の予定地も地盤沈下の調査をするべきだと思いますが、どうかということ。
 それから、もう一つは、夢洲はやっぱり交通機関の整備にお金がかかり過ぎる。全体で、建設費やその他全部含めてですけれども、二千八百億かかるということになっているわけですから。それから、高齢者が多い二〇二五年には、やっぱり近場で、なおかつ大人が四千八百円というような値段ではなくて、安い入場料でやるべきだと。愛知の例を見ても、仮に大阪が当選しても、場所を変えるということは十分に可能なわけですから、そういうことも含めて答弁をお願いします。

◎政策企画部長(山口信彦君) 地盤沈下についての部分については、ちょっと事務的に我々のほうで答弁差し上げたいと思います。
 委員御指摘のように、今竣工したコンテナヤードの部分について四カ所地盤調査をやっているということでございます。当然万博の予定地等についても、竣工がされていけば大阪市のほうで管理をされるということでございますので、我々のほうでしっかりと御指摘いただいた点については大阪市と話をしていきたいというふうに思っております。

◎知事(松井一郎君) 夢洲は、万博を機に国際観光拠点を目指しておりまして、基盤整備を行うことが必要であると、こう思っております。あわせて、今部長からも答弁しましたけど、夢洲は液状化しにくい地盤であり、十分な高さもありまして、これは安全性が確保されていると、こう考えています。
 また、万博開催時においての、今委員から入場料等々いろんな話ありましたけど、これは開催決定後、実行委員会において、子どもとか高齢者とかこういうところに対しての料金設定はいろんな意見が出ると思いますので、ぜひ共産党さんにも万博誘致に賛同いただいて、この大阪において、いのち輝く未来社会の実現に向けた、圧倒的な世界中から人、物、情報が集まり、にぎわえるような、そういう万博を実現したいと、こう思っています。

◆(宮原威君) 不等沈下しているということは、液状化する可能性が極めて強いということです。もちろん可能性ですけどね。それは、きちんとした答弁ができるんだったらしていただいたらいいけど、同じことを言うんだったら要りません。
 それから、万博を例えば万博記念公園でやると。大賛成です、私たちは。そういうふうに今からでもしてください。通ってからでもしていただいたらいいと思いますよ。だから、そのことは承知の上で申し上げているので、答弁をお願いします。

◎知事(松井一郎君) 万博記念公園は、既に今にぎわいの拠点になってきております。万博記念公園で万博をする考えはありません。

○委員長(西川のりふみ君) 宮原委員に申し上げます。時間が経過しておりますので、簡潔に。

◆(宮原威君) 別に万博記念公園というのは一つの例として出したので、八十ヘクタールぐらいの土地というのは幾らでも探せると思いますから、そういうことも含めて夢洲での開催は不適切だということを申し上げておきたいと思います。
 ありがとうございます。




   


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