府議会委
"老人・障害者医療助成残せ"
黒田府議 福祉中心の予算要求
府議会健康福祉常任委員会で10日、日本共産党の黒田まさ子議員が、老人医療費助成制度の原則廃止など福祉医療制度改悪問題、保健所14支所の廃止問題、松心園の待機者問題などについて質問しました。
昨年10月、医療制度が改悪され、大阪府保険医協会のアンケート調査結果では大阪でも、一人当たりの受診日数、総医療費とも前年より下がり、とくに高齢者は医療費負担が定率制になったことで受診を手控えています。黒田議員は具体的な数字を示しながら、「府は、所得の低いお年寄りに3倍の医療費負担をかけようとしている」と追及しました。
府は「これから65歳になる人にとっては厳しい内容を含んでいることは認識している」と答えたものの、「経過措置として、引き続き70歳まで助成を続ける」などの答弁を繰り返しました。
黒田議員は、「老人・障害者医療を現行で残し、母子や乳幼児医療費助成を拡大した場合、府の所要額は5年後に409億円となるが、府の総予算からすれば1・4%未満にすぎない。福祉を予算の中心にすえて府民の要求に応えるべきだ」と主張しました。
保健所支所の廃止問題ではこの間、難病相談や精神保健相談など、のべ4万5000人が支所を利用し、いざという時に駆け込める場として大きな役割を果たしていることを紹介。「保健サービスは地域に密着して行うということが地域保険法の精神であり、保健所支所は廃止すべきでない」と迫りました。また、松心園の待機時解消について、中宮病院の再編改築のさいに、独立した自閉症児の中核施設として拡充すること、府立母子保健総合医療センターなどで大阪南部地域での拠点をつくり、府的なネットワークを整備することの2点を提案しました。
2003年10月10日付