3 くらしの向上、大阪の再生を願う府民の共同にこそ未来がある
(1)国の悪政のもとで、府政が果たすべき役割は大きい
大阪府民は、”ものを買う力””ものをつくる力””子どもを産み育てる力”をとりもどすために、自民党政治にかわる新しい政治の道を求めています。太田知事がやろうとしている老人、障害者、母子家庭の福祉医療費助成制度の大改悪に対して、府医師会は今年度の予算要望で現状維持を要求しました。府民の切実な要求を象徴的に示しています。
また府政には、中小企業と地域経済で「施策を策定し、実施する責務」(中小企業基
本法)があります。太田府政の産業政策は、バブル型企業や一部ベンチャーへの支援が中心で、既存の産業集積を生かした有効な対策がないために、廃業率が高まり、開業率は低下しています。商店街の活性化に不可欠な空き店舗対策は、商工予算のわずか0・006%、1935万円にしかすぎません。
雇用と仕事の問題で、その気になれば府政ができることはいっぱいあります。全国でひろがっている住宅リフォーム助成を大阪でも実施すれば数十万人の雇用がつくれます。特別養護老人ホームの待機者解消、小・中・高の少人数の実現でも新たな雇用が生まれます。この間、府の中小企業むけの仕事の発注が、主要都道府県で最低の52・1%にまで後退したことは重大です。1981年に府が定めた目標の65%に引きあげるべきです。
大阪の経済・産業の再生のために、府政の役割、政策運営のあり方が今日ほど問われているときはありません。
(2)府民が声をあげることで政治はかわります
@福祉の充実を願う府民の声が府政を動かしてきました
30年前から運動をすすめ府内全域にひろがった乳幼児医療費の無料化制度。老人医療費助成制度も、府民の運動のなかでつくられたものです。府内半数を超える自治体にひろがった介護保険の減免制度。4年前、大問題になった学校のトイレ改修では、国の制度も改善させ大きく前進。「解同」の利権と暴力、逆差別にたちむかい、不公正な同和行政の法律廃止など−−福祉の充実を願う府民の声が国政、府政を動かしてきました。
「すべての子どもにゆきとどいた教育」をもとめる運動が全国でとりくまれ、「30人学級」(少人数学級)が29道県2政令市で実施されています。太田知事は、保護者、教育関係者の願いに背を向けていますが、岸和田市、池田市で今年度から少人数学級にふみだしました。
A関空二期工事延期・中止の声が府民の7割に
公共事業のムダづかいに反対する声が、全国でも大きくひろがっています。大阪でのムダづかいの象徴が関空二期工事です。「延期・中止」を求める声は有権者の7割(「朝日」03年2月13日付)に達しています
。
国土交通省の交通政策審議会空港整備部会は、「推進」と「延期・凍結」の両論を併記し、供用開始の結論を先送りしました。財界団体の日本経団連は「二期事業推進のあり方についてさらに検討」することをもとめています。政府や経済界も、「関空二期事業」の「見直し」を口にせざるをえなくなっています。このもとで、太田知事があくまでも二期工事推進に固執している姿は異常とさえいえるものです。
関空二期工事中止の世論と運動をさらに前進させ、二期工事中止に道をひらきましょう。
(3)「府医療助成守れ」「30人学級実現」「関空二期工事中止」を府民運動に
知事選挙は、府政のありかたが丸ごと問われます。自治体としての府の役割を投げすて、府民のくらしと営業の再建・大阪経済の建て直しに”策”をもたない太田府政には21世紀の大阪の未来を託すことはできません。
住民の声を聞き、ともに考え、ともに行動して、ともにつくりあげる。これが新しい地方政治の姿です。「明るい会」は府民の願い、怒り、声ひとつにして共同と運動をひろげ、府政をかえる先頭にがんばります。
いま、「府医療助成守れ」「30人学級実現」「関空二期工事中止」の要求が府民共通の願いとして大きな世論になりつつあります。府民にとって最後の”命綱”ともいうべき府医療助成制度の存続。子どもの学力と成長をささえる「30人学級」の実現。大型公共事業のムダをやめさせる関空二期工事の中止−−−この実現は、「逆立ち」府政を転換し、大阪経済再生と社会保障充実の方向に足をふみだす大きな力になります。「政治が変わればくらしが変わる」「大阪が変われば日本が変わる」を合言葉にして、それぞれの地域、団体、学園での切実な要求をかかげた運動を発展させ、今度こそ府政を府民の手にとりもどそうではありませんか。
2003年7月22日付