大阪、京都、兵庫など、関西観光のために関西空港から来日した台湾人医師が、13日に帰国した後、新型肺炎(SARS=サーズ)を発症し、府民に感染の不安を引き起こした問題で、日本共産党大阪府議会議員団(宮原たけし団長、9人)は21日、太田房江府知事に「SARS対策の強化を求める申し入れ」をおこないました。
申し入れでは、関係機関が台湾人医師がSARSを発症したとの第一報を受けてから、対策会議の設置まで丸1日を要していることから、情報の正確な把握と迅速な連絡体制など、事態に即応できる初動体制の確立を要求。全国的なネットワークの整備も求めました。
また、感染予防のために、府民への積極的な情報公開と啓発、検疫体制の強化や飛行機、船舶の完全消毒などの水際対策、医療・研究体制の整備を求めました。
保健所については、感染症対策の中核機関であるとして、24時間対応にふさわしい人員の確保と必要な備品の整備とともに、保健所支所の本所への統合計画を中止し、保健所が地域に密着した活動を推進する必要な措置を求めています。
申し入れには梶本徳彦副知事らが対応、日本共産党府議団は9人全員が参加しました。
日本共産党府議団は、23日開会の5月定例府議会に、「重症急性呼吸器症候群(SARS)対策の強化を求める意見書(案)」を提出します。
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2003年5月22日付