府が中小賃上げ支援を 大阪 石川府議要求、知事は拒否
吉村洋文大阪府知事は18日の府議会で、日本共産党の石川多枝府議が求めた中小企業の賃上げへの府の直接支援を拒否しました。
石川氏は、府内の6割の中小企業が業績改善がなくても賃上げに努力しているものの、「賃上げしたくてもできない」と悲鳴を上げている事業所も多いと指摘し、府として賃上げへの直接支援制度の創設を求めました。
吉村氏は「補助金などで直接賃金をあげることは持続可能でない」と述べ、生産性向上、販路拡大支援、下請け取引改善など既存の施策を並べました。
石川氏は「業績が悪くても賃上げしようと努力している中小企業に直接支援で一時的にでも救うことは持続可能という意味で必要。生産性向上などの支援だけでは貸金は上がっていかない」と反論。「人材確保、定着を進めるうえで賃上げが必要だが自社の努力だけでは困難」との声もあると述べ、岩手県や山形県のように賃上げを進める事業所への直接の賃上げ支援は「いまや政治の仕事だ」と指摘しました。
吉村氏はまた、現在1事業所50万円の奨学金返還支援制度を本体返済へ拡充することについても「企業が実施するもの」として応じませんでした。
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