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企業団体献金全面禁止、被災者生活再建支援制度拡充を/共産党府議団が意見書案提出

 共産党大阪府議団(石川たえ団長)は、開会中の2月府議会に、「企業・団体献金の全面禁止を求める意見書」と「被災者生活再建支援金の抜本拡充を求める意見書」など3つの意見書案を提出しました。


提出した意見書案は以下の通りです。

企業・団体献金の全面禁止を求める意見書

 政治資金パーティーをめぐる巨額の裏金事件は、自民党の主要派閥が政治資金収支報告書を偽造していたという重大な違法行為である。すでに4人の大臣が更迭され、派閥事務所が強制捜査され、国会議員とその秘書の逮捕者が出るという、前代未聞の事態となっている。
 真相究明と金権腐敗の一掃を求める国民世論が高まる中、自民党の政治刷新本部は1月、「中間とりまとめ」を公表したが、内容は「派閥」を「政策集団」と呼び方を変えただけで、裏金事件の真相解明や企業・団体献金の全面禁止にも一切触れていない。同党が2月13日に公表した全所属国会議員アンケート結果も、調査期間は2022年までの5年分、調査項目は収支報告書への「記載漏れ」の有無とその金額の2点のみである。
 政治資金パーティーは、企業・団体献金の“抜け穴”として活用されていることがかねてから指摘されてきた。金権政治を一掃するには、企業・団体献金を全面的に禁止し癒着の根を断つ以外にあり得ない。
 よって政府および国会は、パーティー券収入を含めた企業・団体献金を直ちに全面禁止することを強く求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


被災者生活再建支援金の抜本拡充を求める意見書

 1月1日に発生した能登半島地震は、1500人以上が死亡するなど深刻な被害をもたらしている。被災者の生命と健康を守り、生活と生業の再建に全力を挙げることが、政治にとって最優先の責務である。
 とりわけ住家被害は、現在判明しているだけでも8万件近くにのぼり、1万2千人以上が今なお避難所生活を余儀なくされている。住宅再建のための被災者生活再建支援金は最大でも従来と同額の300万円であり、現在の資材高騰や高齢化率等も考慮すれば、到底住宅再建への希望が持てる水準とはなっていない。
 現在、政府において最大300万円を支給する新たな支援策が検討されているが、対象や地域が限定的なものにとどまっている。
 今必要なことは、地震による住まいの困難に直面している全ての被災者が、住んできた場所で住み続けられる、住まいを再建できる支援策である。少なくとも被災者生活再建支援金の対象と規模の抜本拡充することは急務である。
 よって政府および国会は、速やかに被災者生活再建支援金の対象を「半壊」「一部損壊」に広げるとともに、支援額を600万円以上に引き上げることを求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


最低賃金の引き上げと全国一律化、中小企業支援の拡充を求める意見書

 コロナ禍に続く異常な物価高騰が国民と大阪府民の生活を圧迫している。とりわけ非正規雇用やフリーランス等の労働者の生活は深刻である。暮らしと経済を守るためには、賃金の底上げを図り国民の消費購買力を引き上げることが不可欠である。
 現在の地域別最低賃金は、大阪府が時給1,064円、全国最高の東京が1,113円、最低の岩手県が893円である。毎日8時間働いても年収150万~190万円程度であり、最低賃金法第9条3項の「労働者の健康で文化的な生活」を確保することができない状況となっている。
 日本を除くOECD諸国では、政府として大胆な財政出動を行い、公正取引ルールを整備するなど具体的な中小企業支援策を確実に実施し、最低賃金の引き上げを支えている。
 日本でも、中小企業への具体的で十分な使いやすい支援策を抜本的に拡充・強化するとともに、最低賃金を大幅に引き上げ、全国一律へ法改正を行い、国民生活を守り地域経済を支えることが重要である。
 よって政府及び国会は、以下の事項を実施することを求める。

1.労働者の生活を支えるため、最低賃金1500円以上を目指すこと。

2.最低賃金法を全国一律制度に改正すること。

3.中小企業が賃上げと事業継続できるように、中小企業への支援策を抜本的に拡充・強化すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。



   


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