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ガザ攻撃中止、非正規待遇改善法を/共産党府議団が意見書案提出

 共産党大阪府議団(石川たえ団長)は、11月20日に開会する11月府議会に、「パレスチナ自治区ガザへの攻撃中止と即時停戦を働きかける外交努力を求める意見書」と「非正規ワーカー待遇改善法の制定を求める意見書」の2つの意見書案を提出しました。


提出した意見書案は以下の通りです。

パレスチナ自治区ガザへの攻撃中止と即時停戦を働きかける外交努力を求める意見書

 パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が激化している。この間イスラエル軍は、ガザ北部の難民キャンプ、病院、救急車などを無差別に攻撃している。ガザでの犠牲者は1万人を超え、うち4割は子どもと報じられている。ガザ地区北部には今なお数十万人の住民が残っているとみられ、ジェノサイド(集団殺害)の深刻な危機に直面している。
 今回のガザ危機の直接の契機は、ハマスによる国際法違反の民間人への無差別攻撃にある。同時に、こうした事態が起こった背景には、イスラエルが1967年以来ヨルダン川西岸とガザ地区を占領下におき、住民の強制排除を行いながら入植を拡大してきたこと、ガザ地区に対しては2007年以来封鎖政策をとり、「天井のない監獄」と呼ばれる非人道的状態をつくりだしてきたこと、たびたびの空爆によって多くのパレスチナ人を犠牲にしてきたことがある。
 ハマスによる民間人殺害や拉致は国際法違反であり、人質を直ちに解放しなければならないが、イスラエルが、ハマスの攻撃に対する「自衛権」をたてに圧倒的な軍事力を行使した報復とガザでのジェノサイドを行うことは、どんな理由でも正当化できない。
 日本政府は、「人道的な戦闘休止」を主張するものの、イスラエルの民間人攻撃について国際法違反との批判を避け、戦争そのものの停止を求めていない。国連総会で採択された休戦を求める決議にも棄権した。しかし、ガザの深刻な人道的危機を打開するためには、イスラエルがガザ攻撃を即時中止するとともに、双方が少なくとも人道的休戦を求めた国連総会決議を順守した行動をとり、即時停戦のための交渉のテーブルにつくことが必要である。そのための行動を緊急にとることが日本を含む各国政府と国際機関に求められている。
 よって政府は、イスラエルに国際法違反の攻撃を中止するようよう求め、双方に即時停戦を働きかける外交努力を尽くすことを求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


非正規ワーカー待遇改善法の制定を求める意見書

 わが国の非正規雇用者はこの20年で約1.5倍増加し、2101万人に達している。非正規雇用者は、賃金は正規雇用者の67%にとどまる上にボーナスや各種手当の不支給などの格差もあり、年収200万円以下のワーキングプア(働く貧困層)を形成している。非正規雇用の増加が低賃金構造を拡大し、日本を「賃金の上がらない国」にし、経済の長期停滞の大きな原因となっている。また、非正規雇用の7割が女性であり、男女賃金格差の大きな要因になっており、ジェンダー平等を阻害している。
 その大きな要因が、非正規雇用の正規雇用への転換や非正規雇用者を保護する施策が不十分なことである。その結果、正規と非正規の格差が拡大し、非正規雇用者は無権利状態に置かれたままで、雇い止めも横行している。
 EU(欧州連合)では、非正規雇用が増加したが、「同一価値労働同一賃金」、「均等待遇」などの労働者保護を進め、待遇改善と格差の是正を図っている。韓国でも、2000年代以降、政治主導で待遇改善を進め、非正規から正規への転換も推進している。日本の非正規雇用者は先進国の中でも劣悪な労働環境に置かれており、その改善が急務である。
 よって政府および国会は、不当な雇い止め・解雇の禁止、非正規ワーカーへの差別・格差の解消、非正規雇用の待遇改善によるジェンダー平等の推進、国・自治体による率先した非正規雇用の待遇改善等を内容とする「非正規ワーカー待遇改善法」を制定することを求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。



   


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