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大阪・万博建設費膨張 維・自・公受け入れへ 府議会全員協 党府議団は万博中止要求

動議を行う石川府議

 大阪府議会全員協議会が10日開かれ、2350億円に膨張した大阪・関西万博会場建設費を受け入れた吉村洋文知事や万博協会、経済産業省から報告を受け質疑を行いました。
 質問した維新、公明、自民は「建設費増額に府民の理解を十分得られていない」と言いながら、「増額は今回が最後として受け入れる」(維新)、「開催に向け執行状況の監視を」公明)、「成長のため成功させないといけない」(自民)と述べ、万博開催に固執しました。
 答弁に立った吉村知事は「増額は今回が最後と考える」と強弁。「経済効果も上振れしている。大阪の成長につなげていく」と開き直りました。
 日本共産党の石川多枝府議は、民主ネットの2府議の賛同を得て少数会派にも質疑を認めるよう動議を提出しましたが、維新、公明、自民などの反対で否決されました。
 府議会の共産党は声明を発表。建設費膨張の最大の原因は「カジノのためのインフラ整備を万博を口実に公費で進めるために夢洲(ゆめしま)での開催に固執したこと」だと指摘。「多数の府民世論を代弁している少数会派に質疑を認めなかったことは行政をチェックする議会の役割を放棄し、議会の民主的運営の原則に背く」と批判し、万博の中止・カジノ計画断念を強く求めています。



「しんぶん赤旗」2023年11月11日付より

党府議団の声明は以下の通りです。

万博問題と府議会議員全員協議会について

2023年11月10日
日本共産党大阪府議会議員団
団長 石川 たえ

 本日、2025年大阪・関西万博の会場建設費大幅増額問題への対応を議題とする大阪府議会議員全員協議会が開催されました。
 知事は、2350億円と当初見込みの2倍近くに膨らむ会場建設費について、資材価格や労務単価の高騰が前回増額時の想定を上回ったためやむを得ないとした上で、「増額は今回が最後と考えている」と述べました。しかし物価高騰は今なお続いており、会場建設費がこれで収まる保証はないことは政府も認めています。地下鉄や高速道路の延伸・整備、夢洲の土壌対策など、会場建設費以外の万博周辺・関連工事でも事業費の増額が相次いでいます。
 会場建設費が膨らみ続ける最大の原因は、カジノのためのインフラ整備を国策である万博を口実に公費で進めるために、夢洲での開催に固執したことです。夢洲での開催については、軟弱地盤と土壌汚染、また建設労働者の時間外労働上限規制除外の問題も指摘されています。会場建設費の3分の2は国民と大阪府市民の税金が使われるにもかかわらず、各種世論調査が示すように国民や府民の理解は得られていません。
 わが党は本日の全員協議会開催に当たり、少数会派を含めた全会派に知事等への質疑を認め、府議会として十分な審議を行うことを議長団に申し入れました。また本日の協議会の場でも少数会派の質疑を認める動議を提出しましたが、維新、公明、自民等により否決されました。この問題では明らかに多数の府民世論を代弁している少数会派に本日の質疑を認めなかったことは、行政をチェックする議会の役割を放棄し、議会の民主的運営の原則に背くものです。
 わが党はこれからも、府議会において少数会派を含めてこの問題を徹底審議すること、そして大阪万博を中止しカジノ計画を断念することを強く求めます。

以上






   


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