万博問題と府議会議員全員協議会について
2023年11月10日
日本共産党大阪府議会議員団
団長 石川 たえ
本日、2025年大阪・関西万博の会場建設費大幅増額問題への対応を議題とする大阪府議会議員全員協議会が開催されました。
知事は、2350億円と当初見込みの2倍近くに膨らむ会場建設費について、資材価格や労務単価の高騰が前回増額時の想定を上回ったためやむを得ないとした上で、「増額は今回が最後と考えている」と述べました。しかし物価高騰は今なお続いており、会場建設費がこれで収まる保証はないことは政府も認めています。地下鉄や高速道路の延伸・整備、夢洲の土壌対策など、会場建設費以外の万博周辺・関連工事でも事業費の増額が相次いでいます。
会場建設費が膨らみ続ける最大の原因は、カジノのためのインフラ整備を国策である万博を口実に公費で進めるために、夢洲での開催に固執したことです。夢洲での開催については、軟弱地盤と土壌汚染、また建設労働者の時間外労働上限規制除外の問題も指摘されています。会場建設費の3分の2は国民と大阪府市民の税金が使われるにもかかわらず、各種世論調査が示すように国民や府民の理解は得られていません。
わが党は本日の全員協議会開催に当たり、少数会派を含めた全会派に知事等への質疑を認め、府議会として十分な審議を行うことを議長団に申し入れました。また本日の協議会の場でも少数会派の質疑を認める動議を提出しましたが、維新、公明、自民等により否決されました。この問題では明らかに多数の府民世論を代弁している少数会派に本日の質疑を認めなかったことは、行政をチェックする議会の役割を放棄し、議会の民主的運営の原則に背くものです。
わが党はこれからも、府議会において少数会派を含めてこの問題を徹底審議すること、そして大阪万博を中止しカジノ計画を断念することを強く求めます。
以上
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