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「カジノ推進決議」を可決 大阪府議会 共産党は反対

 大阪府の6月定例府議会が13日閉会し、食料品支給などの物価高騰対策を中心とした約200億円の補正予算などを可決しました。
 国のカジノ「区域整備計画」認定をうけて大阪維新の会が提案した「特定複合観光施設(IR=カジノを中核とする統合型リゾート施設)区域整備への取組推進に関する決議」(「カジノ推進決議」)を公明、自民などの賛成で可決しました。日本共産党と民主ネットは反対しました。
 決議は、IRを「ポストコロナにおいてインバウンドを拡大させ、観光立国を実現するために必要不可欠」「コロナ終息後の日本経済をけん引し、大阪・関西の持続的な成長のエンジンとなる」と美化し、府・大阪市一体で「実現に向けて着実に取り組んでいくこと」を求めています。

府民守る責任果たせ 石川府議が閉会で談話

 日本共産党の石川多枝府議は同日、閉会にあたっての談話を発表しました。
 物価高騰、実質賃金減少のもと、石川府議は本会議質問で、消費税減税を国に求めることや、子育て世帯への現金給付、小中学校給食費無償化、医療費無償化や補助拡大などの緊急支援策を提案しました。ところが、「子育て日本一」を掲げる吉村洋文知事はことごとく背を向けました。
 談話は、「府民を欺き府の責任を放棄するもの」と指摘。補正予算は日本共産党も賛成したが、内容はほぼ国の財政措置頼みで不十分だとし、「引き続き暮らしと営業を守る支援策を提案し、実現をめざす」としています。
 「カジノ推進決議」はカジノを美化するものであり、府市のギャンブル依存症対策計画では依存症増加を防ぐ展望が全くないことが自身の本会議質問で明らかになったと指摘。土地賃借料不当値引きなど問題続出で、「大阪にとってマイナスであるのは明白」とし、「カジノNO」の府民世論と力を合わせ、計画中止に追い込むまで頑張りぬくとしています。
 維新の会の笹川理府議がハラスメント、橋本和昌府議が政治資金規正法違反で維新を除名、離党したが府議として居座り続けている問題で「ただちに議員辞職すべきだ」とし、笹川氏については以前から報告を受けていながら不問に付していた維新の会と吉村知事の責任を強調。今年の2月府議会で議員だけをハラスメントから保護する条例が成立(日本共産党は反対)したが、議員や首長によるものを含めたハラスメント対策強化が不可欠とし、「今後もあらゆるハラスメント根絶ヘカを尽くす」と表明しています。



「しんぶん赤旗」2023年6月14日付より

石川府議の談話は以下の通りです。

6月大阪府議会の閉会にあたって

2023年6月13日
日本共産党大阪府議会議員団
石川 たえ

(1)本日、改選後初めて本会議質問が行われた6月大阪府議会が閉会しました。
 今議会は何よりも、天井知らずの物価高、底なしの実質賃金減少から府民生活をどう守るかが問われた議会でした。私は本会議質問で、消費税減税を国に求めるとともに、子育て世帯への現金給付、小中学校給食費無償化、医療費の無償化や補助拡大といった緊急に府が行うべき支援策を提案しました。しかし、「子育て日本一」などと掲げる吉村知事が私の提案にことごとく背を向けたことは、府民を欺き府の責任を放棄するものと言わざるを得ません。
 子どもへの2回目の食料品支給などの物価高騰対策を中心とした補正予算が可決し、私も賛成しましたが、内容はほぼ国からの財政措置頼みで不十分です。
 私は引き続き、暮らしと営業を守る府独自の支援策を提案し、実現を目指します。

(2)カジノ「区域整備計画」の国認可を契機に、「特定複合観光施設区域整備への取組推進に関する決議」を維新の会が今議会に提案し、公明、自民も賛成し採択されました。カジノを「コロナ終息後の日本経済を牽引し、大阪・関西の持続的な成長のエンジンとなる」などと美化し推進する決議であり、日本共産党と民主ネットは反対しました。
 府市のギャンブル依存症対策計画では依存症増加を防ぐ展望が全くないことが、私の質問でも明らかになりました。土地賃借料不当値引きや出資会社から知事への献金などの問題も続出しています。カジノが大阪にとってマイナスであることは明白です。
 「カジノNO」の府民世論と力を合わせ、大阪カジノ計画を中止に追い込むまで頑張ります。

(3)今議会を前に、維新の会の笹川理府議によるハラスメントと橋本和昌府議による政治資金規正法違反が明るみになりました。両府議は維新の会を除名・離党となったものの、今なお府議会議員として居座り続けており、直ちに議員辞職すべきです。とりわけハラスメントは重大な人権侵害であり、加害府議の責任と同時に、かねて報告を受けていながら加害府議を不問に付していた維新の会と吉村知事の責任が問われます。
 府議会では今年2月に議員へのハラスメントを規制する条例が制定されましたが、議員だけを保護し府民や自治体職員は規制のみを受けるものとなっているため、私たちは反対しました。議員や首長によるものを含めたハラスメント防止のための規制、体制の強化が不可欠です。
 これからも、あらゆるハラスメントを根絶するために力を尽くします。

以上




   


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