国保料の大幅増相次ぐ 大阪維新の「府内統一」
2023年度の国民健康保険料(国保料)を大幅に値上げする自治体が大阪府内で相次いでいます。引き金となっているのが、維新府政が強引に進める国保の「府内統一」です。
各市町村が毎年独自に決めてきた国保料を、24年度から府内で一本化。府内一律の「統一国保料率」を毎年示し、24年度までにこれに従うことを全市町村に迫ってきました。
23年度の「統一国保料率」に市町村が合わせると、30代夫婦と就学児2人・年収300万円世帯の場合、最大で前年度から年額8~9万円もの値上げとなるケースもあります。
「府内統一」は、市町村による国保への独自補助金の大幅カットが前提です。国でさえ認めている国保料減免のための補助金までなくせと要求しています。このため、11年ごろまでは合計300億円近くあった市町村独自補助金は、21年度には35億円と、10年間で9割近くも減っています。独自補助金の削減は国保料値上げに直結します。
維新の会は「『府内統一』は全市町村が合意ずみ」と言いますが、堺市や高槻市などが延期・見直しを求めています。22年度から「統一国保料率」に合流した東大阪市は、府の大幅値上げはひどすぎると、削減した独自補助金を23年度は出すことを決めました。
府内加入者の国保料負担は、現在でも平均で所得の17%にのぼり過酷そのものです。「府内統一」押しつけはやめ、国に負担を求め府も自腹を切り、国保料値下げに踏み出す時です。(O)
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