新型コロナウイルス感染症対策のさらなる強化を求める意見書
政府は、新型コロナウイルス感染症について、オミクロン株とは大きく病原性が異なる変異株が出現するなどの特段の事情が生じない限り、5月8日から5類感染症に位置づけることを決めた。
しかし、今後の対策の具体的方針はいまだに示されていない上に、行動制限に伴い行ってきた外来・入院の自己負担分の公費支援については段階的に縮小していくとしている。具体的提案が行われていないもとで分類変更のみが先行して行われれば、国民の命は危険にさらされる。
専門家の見解では、「新型コロナウイルスはオミクロン株になってから伝播力は強くなっている」、「今後の流行サイクルも予測困難であり、インフルエンザ等のような流行性疾患と同様な対応が可能な疾患になるにはもうしばらく時間がかかる」と述べられている。
5類に分類したからといって新型コロナウイルス感染症がなくなるわけではないことを政府自身も認めている点からすれば、感染制御と療養体制の縮小は許されない。
よって政府および国会は、下記の事項について早急に取り組むよう強く要望する。
記
1.新型コロナウイルス感染症に係る検査費用は従来通り全額公費負担で行う、無症状者発見のための無料検査を縮小しないなど、検査体制をこれまで通り継続すること。
2.病床確保病院への補助金を削減せず、引き続きコロナ病床の確保をすすめること。
3.発熱外来を医療圏ごとに常設すること。
4.保健師をはじめとする保健所職員を国の責任で増員するとともに、保健所を増設すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
|