介護保険の負担増と給付減の中止を求める意見書
現在、国において2024年の介護保険改定に向けた制度の見直し議論が進められている。しかし、議論の内容は利用料の引き上げやサービス削減が中心となっており、これらが実施されれば高齢者や家族はさらに負担を強いられ、必要な介護を受けられなくなる人が続発しかねない。
これまでも、介護保険は3年に1度の見直しの度に利用者負担増とサービス削減が繰り返され、利用控えや施設退所などを余儀なくされた利用者が少なくない。
現在の見直し議論において、財務省の財政制度審議会は原則2割負担を提言しているが、1割負担でも経済的に苦しく利用を減らす人がいる現状でのさらなる負担増は許されない。また、要介護1、2の訪問・通所介護を「総合事業」に移行することに反対する要望書を全国老人福祉施設協議会など8団体が提出しているように、「総合事業」は自治体によってサービス内容や担い手確保に大きな差があり、全ての利用者に同じ質のサービスが提供されない危険がある。
よって政府および国会は、下記の内容で介護保険の負担増と給付減を中止するよう強く求める。
記
1.サービス利用料の2割負担と3割負担の対象拡大はやめること。
2.要介護1、2の訪問・通所介護の保険外しをやめること。
3.ケアプラン作成の有料化はやめること。
4.老健施設などの多床室の室料有料化はやめること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 |