異常な物価高騰と円安から中小企業と国民生活を守る緊急施策を求める意見書
今年の一連の物価高騰と円安は、10月以降さらに拍車がかかり、国民生活に多大な影響を及ぼしている。
「みずほリサーチ&テクノロジーズ」の調査では、物価高騰の国民生活への影響は世帯あたり年98,000円に及び、政府が実施を予定している非課税世帯への5万円給付や燃料油価格の激変緩和措置の期間延長等の効果は部分的で、低所得層では消費税率3%増に相当する負担増になるとされている。
中小企業等は、製造・非製造どちらも、輸入原材料の高騰の影響で「仕事をしても儲けが出ない」事態が広がっている。飲食店等も、コロナ禍の影響で時短営業要請が解除されても客足が伸びず打撃を受けている。実質賃金の目減りが続き、非正規労働者を中心に雇い止めが増え、再就職先が決まらないなど貧困が拡大している。
よって政府及び国会は、こうした状況を回避し経済の好循環をもたらすために、下記の緊急施策の実施を強く求める。
記
1.物価高騰、円安対策に最も広範囲に効果を及ぼすために、消費税率を5%に減税すること。予定しているインボイス制度は中止すること。
2.雇用調整助成金特例措置を12月以降も延長し、持続化給付金及び家賃支援給付金の再給付を行うこと。
3.融資の返済猶予や運転資金の確保、固定費補助など、全ての中小事業者に対する支援を緊急に強化すること。観光産業への直接支援制度を設けること。
4.中小企業への賃上げ支援の抜本的強化を前提として、最低賃金を全国一律、時給1500円以上に引き上げること。
5.物価高騰対策給付金は、非課税世帯だけでなく課税世帯も対象に拡充し給付すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
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