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府民の命・暮らし守れ 共産党大阪府議団 知事に緊急対策要望

 日本共産党大阪府議団は23日、たつみコータロー前参院議員・大阪選挙区候補とともに「新型コロナ『第7波』と物価高騰から命と暮らしを守る緊急対策を求める申し入れ」を吉村洋文知事宛てに提出しました。
 石川多枝団長は「『第7波』を起こさないためには今こそ徹底して検査を」と訴え。内海公仁政調会長は無料検査の陽性率が3%台で東京の2倍近くになっている現状を重視した対応を、たつみ氏はコロナ死者数全国最多についての検証を求めました。
 申し入れ書は「第7波」から命を守る対策として、▽高齢者施設従事者などへの頻回検査の適所・訪問系施設、保育所、学校、医療機関等への拡大▽保健所職員を増やし、全新規陽性者へのファーストタッチを行う-など11項目を要望。物価高騰から暮らしを守る対策では、▽非正規労働者等への「くらし支援緊急給付金」の給付、▽生活困窮・収入減少世帯への光熱水道料金の軽減▽国保料減免の独自拡大と2024年度からの府内統一料金化の当面延期▽小中学校給食費の負担を軽減する市町村への支援、府立支援学校の給食食材費高騰への支援-など16項目を要望しています。



「しんぶん赤旗」2022年5月24日付より

提出した申し入れ文は以下の通りです。

2022年5月23日

大阪府知事  吉村 洋文 様

日本共産党大阪府議会議員団
石川 たえ
内海 公仁

新型コロナ「第7波」と物価高騰から命と暮らしを守る緊急対策を求める申し入れ

 大阪府内の新型コロナ死者数は5千人を超え全国最多です。感染状況の高止まりが続き、新たな変異株や「第7波」の懸念も指摘されている今、さらなる犠牲を防ぐ対策が不可欠です。
 また、長引くコロナ禍と物価高騰により府民生活は深刻な危機にあります。4月の消費者物価上昇率(大阪市・前年比)は 生鮮食品13.8%、光熱水費14.3%などと極めて高く、低所得者ほど大きな打撃を受けています。府が物価高騰から暮らしを守る責務を果たす時です。
 府の財政調整基金は2千億円を超え、また国の交付金も拡充されています。国施策の枠内にとどまらない独自の抜本対策を講じる財源はあります。
 よって下記の内容で直ちに補正予算を編成し、「第7波」と物価高騰から命と暮らしを守る緊急対策を実行することを求めるものです。

1 「第7波」から命を守る

(1)検査・感染制御
  ① 無料検査事業を、期限を切らずに収束期も含め継続して実施する。
    無料検査場を全中学校区に直ちに設置し、府内で1日3万件以上を目途に実施できるよう拡充する。
  ② 高齢者施設等従事者への3日に1回の頻回検査を、通所・訪問系施設、保育施設、学校教育施設、医療機関などへ拡大する。
  ③ 濃厚接触者は症状の有無に関わらず無料で検査を受けられるようにする。

(2)療養体制
  ④ 65歳以上の高齢者は原則入院療養ができるように基準を見直す。
  ⑤ 「高齢者医療介護臨時センター」を全ての2次医療圏に設置するなど、入所系福祉施設での感染者を施設内に留め置かない対策を講じる。
  ⑥ 病院に一律にコロナ患者受け入れを迫ることはやめ、実情に合った機能分化・連携を進める。
  ⑦ 病床削減・転換は中止し、全ての病床が活用できるように府の責任で医療スタッフを確保する。
  ⑧ 往診や経過観察、食事提供などを全ての自宅療養者に行う体制を構築する。

(3)保健所
  ⑨ 新規陽性者への“ファーストタッチ”を65歳以上に限定せず、全感染者を対象とする。
  ⑩ 自宅療養者の経過観察を、診療・検査医療機関まかせにせず、保健所が責任を持って行う。
  ⑪ 保健師、トレーサー、行政職員を大幅に増員する。
    増員に当たっては、安易な民間委託は行わない。


2 物価高騰から暮らしを守る

(1)生活支援
  ① 収入減少や雇い止めなどの影響を受けている非正規労働者への、一定期間継続した「くらし支援緊急給付金」(仮称)制度を創設する。
  ② 水道料金を軽減する市町村への助成制度を設ける。
    大阪広域水道企業団に、市町村への浄水卸売料金を値下げするよう求める。
    生活困窮・収入減少世帯に、電気・ガス等料金の緊急補助を行う。
  ③ コロナ禍で減収となった府営住宅入居世帯は、収入区分に関わらず家賃減免の対象とする。
  ④ 国に対し以下の事項を求める。
   ・ 消費税率を5%に引き下げる。
   ・ 原油価格高騰対策として、トリガー条項の発動を含む卸売価格の引き下げ、飲食店・運輸業・中小製造業・農林水産業などの事業用燃油の価格の引き下げを図る。
   ・ 生活保護基準を引き上げる。

(2)営業支援
  ⑤ 営業時間短縮協力金の未給付分を速やかに給付する。
  ⑥ 飲食店以外の小規模事業所も対象とした、固定費補助などの直接支援制度を設ける。
  ⑦ 燃料費や原材料費の高騰により減収となった、交通、流通、中小製造業などの事業者への支援制度を設ける。
  ⑧ 国に対し以下の事項を求める。
   ・ インボイス制度を中止する。

(3)社会保障の負担軽減
  ⑨ 国民健康保険料のコロナ特例減免に独自に上乗せし、2019年比で収入が減少している世帯は継続して対象とする。
    2024年度からとしている府内統一料金化は当面延期する。
  ⑩ 後期高齢者医療保険料の緊急減免を行うよう府後期高齢者医療広域連合に求め、財政支援を行う。
  ⑪ 乳幼児医療費助成制度の窓口負担を無償とする。
  ⑫ コロナにより減収となった介護・福祉事業所への減収補填制度を設ける。
  ⑬ 国に対し以下の事項を求める。
   ・ 公的年金の6月支給分からの減額を中止する。
   ・ 10月からの75歳以上の医療費2倍化を中止する。

(4)教育の負担軽減
  ⑭ 小中学校給食費の負担を軽減する市町村への助成制度を設ける。
  ⑮ 府立支援学校に対し、給食食材費高騰に対応する支援を行う。
  ⑯ 大阪公立大学の授業料等支援制度にコロナによる減収を考慮した特例を設ける。
    学生と保護者が3年以上府内に在住していなければならないとする要件を撤廃する。

以上



   


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