大阪府立高3校廃校 府教委決定 地域要求に背
大阪府教育委員会は8日に開かれた教育委員会会議で、府立高校3校の募集停止(廃校)を決定しました。存続を求める地域の声を無視し、「学ぶ権利」を切り捨てる暴挙です。
募集停止は、維新の会が主導して改定し、3年連続して志願者が定員に満たない高校を再編整備の対象とした「府立学校条例」と「府立・大阪市立高校再編整備計画」に基づくもの。島本、茨田(まった)、泉鳥取の3校を2023年度から募集停止する案を8月30日に公表し、「さまざまな意見を聞いて決定する」としていました。
これに対し、「大阪の高校を守る会」(奥野喜久夫会長)が、撤回を求める1万2904人分の署名を提出。私立も含めて高校は泉鳥取高校が市内唯一の阪南市では市長が3度にわたって要望書を出し、市議会が意見書を提出するなど地域を挙げて存続を求める声が上がっていました。教育委員会会議では要望の内容や府議会の質疑が報告されましたが、2人の委員が若干の発言をしただけで全員一致で決定が強行されました。
「大阪の高校を守る会」は同日発表した声明で、「地域の学校をなくし、子どもたちの学ぶ権利を奪う、道理のない高校つぶしであり、断じて容認できない」と抗議。「府民、住民の反対意見をまったく無視し、決定が強行されたことは不当極まりない」と批判し、決定の撤回と3校の存続、府立学校条例・再編整備計画の抜本的見直しを求め、来年2月府議会に向けて引き続き全力を挙げるとしています。
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