大阪「一元化条例」を可決 府議会 大阪市の権限・財源移譲/共産党は反対
大阪府議会の2月定例会が24日閉会し、2021年度予算案、大阪市の都市計画などの権限と財源を大阪府に移譲する「広域行政一元化条例」案などの諸議案を賛成多数で可決しました。
予算案は、新型コロナ対策の強化はほとんどない一方、カジノ誘致や不要不急の開発を進めるもので日本共産党は反対しました。「広域行政一元化条例」案は公明党の要望を受けて一部修正し、大阪維新の会、公明党などが賛成。日本共産党は反対しました。
府政転換待ったなし 石川多枝・党府議団長コメント
日本共産党の石川多枝府議団長は同日、閉会にあたってのコメントを発表しました。
新型コロナの再感染拡大の兆しが強まる中、検査と医療の体制強化、中小企業や子どもへの支援が急がれるが独自の対策を一切講じようとしていないと指摘。高齢者施設従事者などの全員定期検査を国の指示で実施しているが、対象は入所系施設だけで3月末で終了し、医層機関への減収補填(ほてん)はもとよりコロナ受け入れのための国の交付金さえ6劃しか医療機関に届いていないと批判しています。
昨年比8割以上も減収となった中小業者でも4軒に1軒は行政の支援金が届いておらず、少人数学級は国利産に先駆け15道県が今春から独自に拡大するのに大阪府は行わないと指摘。「出口の見えないコロナ禍から府民を守る府政への転換は待ったなし」だとしています。
一方、カジノ誘致、なにわ筋線や淀川左岸繰延伸部など不要不急の開発は新年度も進めており、住民投票の審判に背く「府市一元化条例」は、これらカジノ・開発にさらに注ぎ込むための仕掛けづくりだと批判。「コロナ禍のもと43市町村住民の暮らしを守る府の広域的役割は後退せざるを得ず、二重三重に反府民的な条例」だと批判しています。
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