生活守る施策不十分 カジノ・大型開発推進 大阪府21年度予算案発表
大阪府は18日、2021年度予算案を発表しました。コロナ禍から府民の命と暮らしを守る施策は極めて不十分な一方、カジノ、不要不急の大型開発は推進を続けています。
一般会計の総額は前年度の約3割増の3兆5086億円で過去最大です。実質税収はコロナの影響で前年度比8割の9939億円へ減少しますが、減少分のの85%は国の交付税で補てんされます。
コロナ対策ではほとんどが前年度の事業の継続で、新規は重症者用施設を設置する病院への費用補助のみ(15億円)。高齢者施設や感染拡大地域などでの検査、医療機関への減収補てんなどはなく、公立・公的病院は計画通り病床削減の方向です。保健師は退職者補充で多少増員されますが向こう2年の前倒し採用です。
国保料の大幅値上げにつながる「府内一本化」は3年後を目指して引き続き推進し、子どもの貧困緊急対策補助金(前年度3億円)を2億5000万円に減額。子どもの一時保護施設を1カ所増設しますが子ども家庭センターの児童福祉司が国基準まで増員されるのは7年後です。
教育では、子どもと学校を差別・選別する中学生チャレンジテストとともに新たに小学5、6年生にも学力テスト(「すくすくテスト」)を実施し、これらに6億2000万円を計上。大阪市立高校の府への移管準備、府大・大阪市大の統合、新キャンパス整備費も計上しています。
党府議団が求めてきたスクールカウンセラー配置が一部拡充され、政令市を除く府内全中学校で配置し、小学校でのカウンセリング時間を増やします。
カジノ誘致や、なにわ筋線、淀川左岸繰延伸部建設、大阪モノレール延伸、北大阪急行延伸などの不要不急の大型開発を推進します。
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