産業政策見直し提起 大阪府議会委で内海氏 「中小を柱に」
日本共産党の内海公仁大阪府議は15日、府議会商工労働常任委員会で、商店街への支援強化、府の産業政策の見直しを吉村洋文知事に求めました。
府内にある1000カ所近い商店街は、多くが地域住民と商店主の高齢化、大型店の進出、ネット販売の拡大などを背景に、客と売り上げの減少、空き店舗の増加など深刻な事態に直面し、コロナ禍の追い討ちを受けています。しかし府の商店街振興事業は2019年度決算で9件・2600万円にすぎません。
内海氏は、府の事業規模では疲弊に対処できないと指摘。予算を抜本的に増額し現状打開に見合う事業展開を求めたのに対し、知事は「基礎自治体の支援が基本」と述べました。
「大阪の再生・成長に向けた新戦略(案)」は万博やカジノIR、インフラ整備など施策と投資がベイエリアと都心に集中しています。
内海氏は「大阪経済の一部分を持ち上げるだけだ」と指摘。「府域全体の中小企業と商店の現状を踏まえた施策をもう一つの柱に据えて政策を構築すべきだ」と主張しました。
吉村知事は「万博のインパクトも生かし、コロナ終息後の日本の成長をけん引する大阪をめざす」と答弁。内海氏は「万博開催の足元で事業所の倒産や廃業の増加、正規雇用の減少、貧困増大という大阪にしないため、広範な大阪の事業所にしっかり視点をもった産業政策を今後も追求していく」と述べました。
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