学校施設および民間の危険ブロック塀対策の抜本的強化を求める意見書
昨年6月の大阪府北部地震では、学校施設のブロック塀倒壊により登校中の児童の生命が奪われた。安全であるべき学校施設、通学路で児童の死亡事故が発生したことは極めて重大であり、二度と繰り返さないための徹底した対策が求められている。
ところが、今年4月の時点でもなお、ブロック塀がある学校の半数近くに上る約9千校で、撤去などの対策や安全点検が済んでいないブロック塀が残されていることが明らかになった。
また、通学路に面する民間住宅などの危険ブロック塀対策についても、防災・安全交付金を活用した補助制度を大阪府でも設けているものの、今年3月末までで1,781件の活用にとどまっている。国交省は今年度から避難路沿道にあるブロック塀への補助制度を創設したが、危険ブロック塀の解消のためにはさらなる対策強化が必要である。
よって政府および国会は、学校施設および民間の危険ブロック塀対策の抜本的強化のために、下記の事項について取り組むことを強く求める。
記
1 学校・幼稚園等の危険ブロック塀撤去・改修について、さらなる財政措置を講ずるとともに、設置者と協力し、改修業者の確保なども含めた計画を立て、今年度中をめどに完了させる。
2 地方自治体が民間住宅等の危険ブロック塀撤去・改修への補助を拡充・延長できるように、防災・安全交付金を抜本的に拡充する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
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