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開発優先やめ防災こそ/住民に寄り添い 共産党大阪府議団

府民要求連絡会と大阪市対策連絡会議主催の9月府議会開会日ランチタイム集会で府政報告する(左から)石川、宮原両府議=9月26日、大阪市

 現在開かれている9月大阪府議会は、大阪府北部地震や台風21号などの被災者の支援と今後の防災対策をはじめ、府民のくらしと営業の底上げの課題、カジノや関連する大型開発を許すかどうかなどが大きな焦点です。
 宮原たけし、石川たえ両府議は、住民の苦難を軽減し切実な願いを府政に届ける立場で、議会論戦に臨んでいます。

一部損壊支援を

 北部地震と台風21号による住宅被害は、判明しているだけで全壊46件、半壊915件、一部損壊11万5042件(11月19日現在)で、実態はさらに多いと思われます。 
 北部地震による全壊が10件以上の高槻市では、被災者生活再建支援法で全壊・大規模半壊住宅に国から最大300万円が支給されますが、他の市町村では支給されません。一部損壊や台風21号被害は高槻市も含めて支援の対象外です。この制度を補うため33道府県が独自に支援策を設けていますが、大阪府は何も設けていません。
 宮原議員が国の支援拡充とともに府独自に一部損壊も含めた支援制度をつくるよう求めたのに対し、松井一郎知事は「みなし仮設住宅」と「被災住宅無利子融資」をもって被災者支援をしていると強弁。ただし議会後、府内すべての全壊・大規模半壊に国と同水準の支援を市町村と分担して行うことを検討すると表明しました。
 学校の安全対策として国会で危険ブロック塀撤去とエアコン設置補助が実現しました。
 石川議員は、この制度を活用して今年度中の危険ブロック塀解消と来夏までの全小中高校でのエアコン設置を要求。松井知事は府立高校・支援学校の体育館へのエアコン設置を検討すると述べました。
 維新府・大阪市政はこの5年間に府・市立高校8校の廃校を強行し、2023年度までにさらに8校の廃校を計画しています。石川議員は「就学の機会を奪う」と批判し、「生徒数が減少するいまこそ少人数学級を」と提案しました。

カジノ隠す万博

 維新府政は災害対策やくらしはそっちのけで夢洲(ゆめしま)へのカジノと万博の誘致に必死です。カジノはギャンブル依存症の懸念や、巨額の事業費を費やして夢洲へ鉄道を延伸しても万博終了後はカジノ専用鉄道になるなど、多くの問題があります。2025年万博はこれらを覆い隠すための隠れ蓑です。
 維新はこれらに頬かむりしたまま、カジノの「プラス効果」発信や夢洲の海上アクセス整備を要求。なにわ筋線、阪神高速淀川左岸線の推進など開発推進の旗振りぶりが際立ちました。
 府民の声が届く府議会へ
 国と市町村による民間ブロック塀撤去への補助や高槻市の河川上流の倒木撤去など、十分ではないものの貴重な成果もありました。宮原議員の質問に、府は災害対策のさらなる補正予算を組むと答弁しています。
 府民の声が届く府議会に転換するためには、統一選で日本共産党が府議会議席を増やすことが決定的です。

(大西哲・党大阪議団事務局長)




「しんぶん赤旗」2018年11月24日付より



   


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