府営19公園で倒木3500本 台風21号被害 共産党が早期復旧求める
先月4日、近畿地方を中心に甚大な被害をもたらした台風21号。大阪府が管理する19公園では3500本を超える倒木がありました。各公園のウェブサイトで、それぞれの閉鎖状況が確認できます。徐々に立ち入り禁止が解除されている公園もありますが、各種イベントの中止が続いています。
久宝寺緑地の立入禁止エリア
(赤色部分・10月8日現在・久宝寺緑地ホームページより) |
バーベキューや花見ができない
大阪市住之江区にある住吉公園には、春は桜の下でバーベキューができるエリアが、台風から1カ月たった10月4日現在も、大量の倒木で埋まり、立ち入り禁止になっています。「花見はもうできないと聞いている」と近くに住む女性は寂しそうに話します。
保育園の保護者仲間でバーベキューを予定していたという男性は、「他にバーベキューができる公園がないか探したが、小さな子ども3人を連れて行ける距離にはない。今シーズンは諦める」と、あまりの光景に肩を落とします。
野球場やプールなどの施設がある住之江公園(大阪市住之江区)では、立ち入り禁止区域の大部分が、9月末には解除されました。浜寺公園(堺市西区)は子どもたちが乗り物で遊ぶ交通遊園が、こども汽車駅舎ホームが倒壊するなどして閉鎖されていました。倒壊した駅舎の撤去が進み、7日から汽車とゴーカートの利用が再開しました。「名松100選」に選ばれている美しい松林も、大きな被害を受けています。
日本共産党府議団と府内各地域の府政対策委員長らは9月27日、松井一郎知事宛てに災害対応を申し入れました。その際に、府営公園の安全対策・復旧も求めています。
指定管理で予算がなくできない
うち海公仁氏(東大阪市)は、久宝寺緑地公園(八尾市)内の被害状況を写した写真を手に、「地域では数少ないバーベキューができる公園。指定管理者は重機を入れる予算もないと言う。実態調査を」と求めました。同公園は10月に入っても、立ち入り禁止区域がほとんど解除されていません。
小西えみ子氏(堺市北区)は大泉緑地公園(同区)の被害について、「小さい子どももよく遊びに来る公園。周遊道路は歩けるようになったが、まだ大木が多く倒れている」と対応を求めました。同公園ではバーベキューエリアの一部などで閉鎖が続きますが、4日には子どもたちが遊ぶ遊技場が一部を除き再開しました。
府は「1日も早く取り組んでいきたいが、倒木については国費の対象外になる。国に災害復旧事業の対象となるよう支援措置を要望している」としました。
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