ブロック塀や渡り廊下など学校施設の安全対策の強化を求める意見書
大阪府北部地震によって、小学校にあった建築基準法違反の危険ブロック塀が倒壊し、登校中の小学生が犠牲になった。地震で倒壊する恐れがあるなどの危険なブロック塀は、大阪府内の公立小中学校の半数近くにあり、総延長は大阪市を除いても83キロメートルに及ぶことが明らかになっている。
また同地震では、大阪府の豊中市立小学校で渡り廊下の接続部が破損し、通行を制限する措置がとられた。府立高校では渡り廊下や視聴覚室の天井の部材が落下し、アスベストを含む吹き付け材が露出した。文科省が8月に公表した調査結果では、吊り天井等以外の非構造部材の耐震対策が実施されている学校の割合が4割しかないことが明らかになったが、渡り廊下はこの調査の対象にさえ含まれていない。
よって国においては、危険な学校施設によって児童生徒の生命が奪われることを二度と繰り返さない立場で、下記の対策を講じることを求める。
記
1、危険な学校ブロック塀の安全対策への補助制度を創設するとともに、大阪府北部地震発災時まで遡及して適用する。
2,学校耐震調査の対象を渡り廊下などに拡大するとともに、アスベストの使用状況など学校施設の安全性の検証・総点検を行う。
3、学校施設環境改善交付金などの学校施設の耐震化への国庫補助を拡充する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
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