大阪府教育庁 無料低額診療の周知へ 就学援助案内時に情報提供/民医連と石川府議の要望実現
生活困窮者のために無料または低額で診療する無料低額診療事業について、大阪府教育庁が就学援助案内時に保護者に同事業の情報を提供するよう府内の市町村教育委員会に通知したことが30日までにわかりました。
大阪府は子どもの貪困率が全国で2番目に高く、府と大阪市が2016年度に実施した子どもの生活実態調査では、4世帯に1世帯が「家計が赤字」とし、小中学生世帯の約3%がおよそ半年間、経済的な理由で医療機関を受診させられなかったと答えています。
大阪民主医療機関連合会は、経済的理由で子どもたちが必要な医療を受けられないことがないよう就学援助家庭への周知を府に要請。日本共産党の石川たえ府議は、府の実態調査では困窮度の高い世帯で受診抑制が著しく、3年間一度も子どもを受診させられなかった事例もあるとし、就学援助案内時に周知するよう2日の府議会で要望していました。
「半歩前進です」と語るのは大阪民医連の西村俊治事務局次長。同民医連の医療機関では昨年、経済的理由で治寮が遅れ2人が亡くなったことをあげ、今後、府内自治体に要請し、実施医療機関が費用を負担していることから国が同事業を行うよう求めていきたいとのべています。
石川府議はいいます。「共産党が取りあげる府民の切実な要求には“ゼロ回答”が残念ながら維新府政の基本姿勢です。そのなかで粘り強く求め続け、やっと前に進みました。これは第一歩です。誰もがお金の心配なく病院に行けるよう、引き続き医療費助成の拡充を求めていきたい」
|