1 子どもの貧困対策を抜本的に強める
日本共産党の石川たえです。
私は2016年の一般質問で子どもの貧困問題を取り上げました。その後、大阪府で子どもの生活実態調査も行われ、貧困実態が明らかになりました。
パネルをご覧ください。
大阪では子どもの貧困率は14.9%、7人に1人、等価可処分所得が中央値255万円の半分未満で暮らす困窮度Ⅰの世帯の5割が母子世帯、年収200万円未満で暮らす母子世帯は40%です。
困窮度Ⅰの世帯では、「昨年1年の間、経済的理由で食費を削った」は61%、「朝ごはんを毎日、またはほとんど毎日食べていない」子どもが12.1%と中央値群よりも高く、学校外の学習時間も極端に少なく、「歯が痛い」「頭が痛い」と訴える子も非常に多いことがわかります。
来年度、子どもの貧困対策が実施されますが、貧困の連鎖を断ち切るために、貧困対策についてお聞きします。
(1)子どもの健康を守る
パネルをご覧ください。
これは、子どもの口腔崩壊の事例です。
小学校低学年、3人兄弟の末っ子。母子家庭。初診時の乳歯は20本のうち中度の虫歯が6本、重度の虫歯が4本。家庭での仕上げ磨きはされておらず、歯磨きそのものも朝、時々する程度。一人きりの子育てで世間から孤立、母親も口腔崩壊状態。
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ひとり親家庭、3人兄弟の末っ子。生えて間もない前歯4本すべてが重度の虫歯。その他の歯も多数の歯垢と虫歯。母親が病弱。本人が痛み苦しむ時は病院に連れていきますが、その後、治療中断。
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これは8歳男児の口腔崩壊の写真です。
虫歯になる児童生徒の数は減ってきているにも関わらず、困窮家庭では、虫歯の重症化、口腔崩壊となっていることを注視しなければいけません。
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大阪府歯科保険医協会の学校歯科治療調査では「歯の根っこしか残っていない口腔崩壊状態とみられる児童生徒に出会ったことがあるか」の問いに、48.9%の小学校、33.3%の中学校で「いた」と答えています。多くの養護教諭が口腔崩壊の原因について「生活が苦しい状況」を指摘しており、中にはネグレクト(育児放棄)を疑うケースも少なくありません。また、学校歯科健診後の未受診生徒数は、小学校で48.7%、中学校で71.8%にものぼります。
口腔崩壊にならないように、学校現場で早期発見、早期受診を進めることが大切です。すべての小中学校を対象に、学校歯科検診後の受診調査をしてもらうことはできませんか。
また、学校現場で虫歯予防を進めることも大切です。
パネルをご覧ください。
12歳で一人当たりの平均虫歯数が全国一少ない新潟県は、学校でフッ化物洗口を推奨することによって、3歳児では大阪とほぼ同じですが、9年後の12歳になった時は大阪よりも大幅に減っています。
大阪府としても、学校医と協力し、学校歯科検診時にフッ素塗布を行う、または教育現場でのフッ化物洗口を行うなどのとりくみをすすめてはどうでしょうか。
困窮度Ⅰでは、「子どもを医療機関に受診させることができなかった」世帯が中央値群の10倍となっています。「3年間、子どもを一度も病院につれていけなかった」など経済的理由で受診できなかったケースもあります。
パネルをご覧ください。
これは福祉部作成の無料低額診療事業のお知らせです。
府内では、現在72病院・診療所が無料定額診療事業を行っています。これは経済的理由により適切な医療を受けることができない人に対し、無料または低額で診療を受けられる制度であり、府のホームページでも医療機関が紹介されています。しかし、制度そのものが知られていないのが実情です。
未受診の子どもの中には、貧困を疑うようなグレーゾーンの子どもがいます。その中に口腔崩壊予備軍がいます。
北海道では、道教育委員会が無料低額診療の周知を位置づけ、受診率が増えたと聞きます。福祉部のチラシはふりがながきちんと打たれ、外国籍の人も活用できることが書かれているなど、とてもていねいな制度説明がされています。
大阪でも、就学援助案内に無料低額診療制度がありますと1行記載する、またこのチラシの存在を知らせるなど、すべての児童生徒の保護者に、制度周知をすすめてもらうことはできないでしょうか。
以上3点について、教育長の見解を求めます。
向井正博教育長
3点についてお答えいたします。
まず、歯科健診は、学校保健安全法において、学校が毎年実施するよう義務づけられており、その結果に基づき、適切な事後措置を行うこととされています。各学校において、健診の結果、治療が必要とされた場合、保護者に歯科医療機関への受診を勧め、その結果の提出を求めるなど、適切に対応されているものと考えています。教育庁として、歯科健診後の受診調査を行うことは考えていません。また、児童生徒の歯・口の健康づくりについては、各学校において、学校歯科医の助言を受けながら、取り組まれています。
フッ化物の使用については、平成23年に国が作成した「『生きる力』をはぐくむ学校での歯・口の健康づくり」に示されています。各学校において、学校歯科医の管理と指導のもと、保護者の同意を得るなど、慎重かつ適正に行われるペきものと考えています。
3点目の無料低額診療事業については、教育庁としては、医療や福祉の課題については、個別の手どもや家庭の状況に応じて慎重に対応すべきと考えています。お示しの事業については、その情報が必要な方全員に届くよう、例えば、保護者に対して就学援助事業を説明する際に合わせて紹介するなど、効果的な対応を考えて参ります。
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無料低額診療制度について、就学援助の説明などの機会を通じて周知していただけることはありがたいと思っています。SSW(スクールソーシャルワーカー)など専門家も制度を知らない場合がありますので、あらゆる機会を通じて知らせていただければと思いますので、よろしくお願いします。
医療費の年齢拡充によって、入院患者数が減り、医療費抑制となる効果があることが新聞報道でも紹介されていました。お金の心配なく病院にかかれるようにしていくために、府として、子どもの医療費助成を、せめて小学校卒業までに拡充できませんか。
また、就学前の子どもは市町村と協力して窓口負担を無償化することを検討してはどうでしょうか。
子ども医療費助成に関わってもう1点お聞きします。
子どもとひとり親家庭は貧困対策として現行据え置きとしながら、新たに対象になる人は精神病床での入院は4月から制度の対象外です。ひとり親家庭で精神病床に入院すれば、1人当たり38万円もの負担増となります。
保護者が精神病床に入院すれば、収入の見通しもなくなり、生活そのものが成り立たないケースも生まれてきます。子ども、ひとり親家庭は現行どおり、精神病床入院も助成対象とすべきだと思いますがいかがでしょうか。
(2)子どもの貧困対策の予算と施策の充実
次に子どもの貧困対策緊急補助金についてお聞きします。
門真市では、府のモデル事業の補助金1200万円を活用し、子どもの貧困解決チームを立ち上げ、教職員OBの推進員、SSW、CSW(コミュニティソーシャルワーカー)、担当課がチームとなり、貧困を疑われるようなグレーゾーンの子どもたちもの実態をつかみ、必要であれば福祉につなぐなどの活動がすすめられています。気になる子どもを発見するボランティア登録は目標600人を上回ったと聞きました。
この取り組みが広がることは望ましいです。しかし上限2000万円、総額3億円で、本当に府下各地に取り組みが広がるのか疑問です。
門真市は人口約12万人。6中学校区に2人の推進員、SSW1人、コーディネーター1人、その他学識経験者などを入れて、予算額が約2000万円。私の住んでいる吹田市は人口36万人。18中学校区。門真市と同じレベルで取り組もうとすると約6000万円。大阪府下全体で行うとすれば単純計算で約15億円。3億円ではあまりにも少ないのではないでしょうか。
新子育て支援交付金はこれまでと同じ22億円。子どもの対策費として活用できる、優先配分枠は5億円のままです。
せめて、新子育て交付金優先配分枠は倍の10億にする、新規子どもの貧困緊急対策事業費補助金3億円は10億にして、子どもの貧困対策に本格的に取り組むべきではないでしょうか。
松井一郎知事
石川議員の質問にお答えします。
乳幼児医療費助成については、平成27年度に再構築を行うとともに、新子育て支援交付金を創設し、市町村支援を拡充したところです。府としては、引き続き乳幼児医療に係るセーフティネット部分の役割を果たすとともに、市町村の子育て支援施策をバックアップして参ります。
なお.窓口負担の無償化については、制度の維持、持続可能性の確保や受益と負担の適正化の観点から困難です。
精神病床への入院については、精神障がい者の地域移行促進の取り組みとの整合性を担保する必要があることなどを踏まえ、平成30年3月末時点での助成対象者について3年の経過措置期間を設定した上で、対象外としたところです。今後、精神障がい者の地域移行を充実・強化しつつ、精神病床への入院の取扱いについて、引き続き検討していくこととしています。
最後に、子どもの貧困対策は、行政のみなちず、地域住民や企業など社会全体で取り組むべき重要な課題です。府としては、極めて限られた財源の中で、来年度から新たに子どもの貧困緊急対策事業費補助金を創設し、子どもの貧困対策の取組み強化を図ることとしており、来年度予算については、これ以上の増額を図ることは考えていません。
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医療費助成の精神病床入院は、引き続き検討していくとのこと、ぜひ前向き検討をお願いしておきます。
(3)子どもの“食”の充実
次に食の問題でお聞きします。
朝ごはんを食べていない子どもは気力もなく学習意欲もわかないことが、調査でも明らかになりました。
ある府内小学校の教諭は毎日6個程度おにぎりを学校に持参し、始業前に朝食をとっていない子どもに食べさせていると聞きました。朝食を食べられる環境を緊急対策としてつくるべきではないかと思います。
広島県では、小学生に朝食を無料で提供するモデル事業をはじめると聞きます。大阪でも子ども食堂への支援強化とともに、さまざまな事情で朝食をとることができない子どもに、朝食提供を行う取り組みを進めてはどうでしょうか。
中学校給食の全員喫食は、貧困対策としても有効です。大阪府の中学校給食は43市中41市で実施と言いますが、選択制の学校の喫食率は依然として低い。中には学校で先生だけが食べている、生徒がクラスで1人しか食べていないという話も聞きます。全員喫食に切り替えたところでは「子どもが給食を食べることで、随分おちつきを取り戻している」との報告もあります。せめて1日1回だけでも栄養価の高い給食を食べられるよう、市町村まかせにせずに大阪府として、全中学校での全員喫食に踏み出すべきではないでしょうか。
前回も提案した、中学校給食費の就学援助の半分を大阪府が負担し、大阪のすべての中学校で全員喫食をすすめることを求めます。
松井知事
何らかの事情で朝食を摂ることができない等、課題を抱えた子どもについては、生活困窮者自立支援制度などによる対応に加え、早期に発見して必要な支援につなぐため、子ども・保護者へのセーフティネットの構築に取り組む市町村を支援します。
中学校給食については、地域の実情を踏まえて、各市町村の主体的な判断のもと、最もふさわしい方法で実施されていると認識しています。
就学援助については、市町村がそれぞれの実情に応じた制度で実施しているものであり、府として補助を行うことは考えていません。
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選択制の喫食率は高いところで約13%、低いところは数%です。食べていない子どもの中に貧困家庭があることは以前も申し上げました。食べることのできない子どもを放置して、何が最もふさわしい方法なのか疑問です。全員が食べることを目標に掲げ、全員喫食に踏み出す努力を求めます。
(4)子どもの学習への支援
学習支援は貧困の連鎖を断ち切る上で欠かせません。子ども食堂などでの学習支援強化とともに、学校での適切な支援が求められます。学校の授業でつまずきを解決することが、学力向上や問題行動減少につながることは府内の実践で明らかです。学力全国一の秋田県は貧困対策計画として全小中学校での30人学級を掲げ指導に当たっています。
大阪で35人学級を小学校全てと中学校1年生で実施するとして、必要な教員数は約730人。市町村と折半すれば大阪府の持ち分は約29億円。国の加配も活用すればできることです。子どもの貧困解決にも役立ち、学力の底上げにもなる少人数学級を今こそすすめるべきではないでしょうか。
いま、大学生の2人に1人が奨学金を受けています。彼らは就職と同時に借金を背負い、「奨学金返済が苦しい」という若者も少なくありません。大東市には若い世代確保の観点から、市内で働く若者への奨学金返済サポートの制度があります。
大阪府でも、大阪の中小企業に就職した学生の奨学金返済支援、または支援を行う会社への補助金交付など、奨学金返済対策を行ってはいかがでしょうか。
松井知事
大阪府では、確かな学力を育むため、学校生活のスタートにあたる小学校1・2年生で、少人数学級編制を実施しており、3年生以上については、少人数習熟度別指導を実施しているところです。また、各市町村では、所管する学校の教育充実に向け、少人数学級編制などさまざまな施策を工夫して展開しています。これら市町村独自の取組みと府の進める施策をそれぞれしっかり進めることが、子どもたちへのきめ細かな学習支援につながると考えています。
中小企業に就職した若者に対する奨学金の返済支援や、支援を行う企業への補助金交付については、まず貸付を受けた若者が自ら努力して返還すべきものであると考えています。奨学金制度については、これまでも制度の充実について国に要望してきたところであり、今年度、給付型奨学金制度が創設され、来年度から本格実施されます。貸与型奨学金の返済負担の軽減についても、国に要望して参ります。
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国への要望は引き続きお願いするとともに、「奨学金返済が心配」と漏らす学生、「毎月の返済が本当にきつい」という社会人1年生、彼らの声をしっかり受け止めて、将来の大阪を支える子どものためにもこれからも求めていきます。
(5)生活保護削減から子どもを守る
いま、国会では、生活保護費の削減が審議されています。生活保護世帯には、夏も冬もエアコンはつけない、子どもを食べさせるため自分は我慢し8キロも痩せたというシングルマザーもいます。保護費削減は許されるものではありません。
同時に、生保費が削減されれば、大阪の子どもたちにも影響が出ます。大阪では就学援助基準は生保費の1.0~1.3倍程度です。今でも全国よりかなり低い。生保費が下がれば、就学援助の対象外となる子どもも出てきます。こんなことは望んでいないのではないでしょうか。生活保護費削減するべきではないと国に強く求めるべきです。
万が一保護費が削減された場合でも、就学援助の基準が下がることのないように、差額分の負担など府と市町村が協力して対策を検討していただけませんか。
松井知事
まず、生活保護費については、府はこれまで、生活保護制度が受給者の生活実態を踏まえた制度となるよう国に要望してきており、引き続きその旨要望して参ります。
就学援助制度については、平成30年度の生活保護基準の見直しにかかる国の対応方針として、できる限り、その影響が及ばないよう対応することが基本的な考え方として示されています。就学援助は、国による財源措置のもと、市町村が必要な援助を実施するものです。府としては、今後示される具体的な国の対応を市町村に周知するとともに、市町村において必要な援助を行うために、十分な財源措置が図られるよう、国に要望して参ります。
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「就学援助、中学校給食への補助は考えていない」「福祉医療は受益者負担をお願いしたい」「少人数学級は困難」「財政は厳しい」これが、前回の私の質問への知事の答弁でした。
大阪の子どもの貧困は最重要の課題であると知事は述べましたが、残念ながら、中学校給食の全員喫食は市町村任せ、学習支援となる少人数学級編成はすすめない、窓口負担がしんどいという貧困家庭があるにもかかわらず無償化はしない、貧困対策事業はこれ以上の増額は考えていない、これで本当にいいのでしょうか。
子どもの貧困解決は将来の大阪を支える人間をつくる取り組みです。財政が改善してきたと言うのであれば、今こそ思い切って子どものために投資することを求めて次の質問に移ります。
2 住吉市民病院問題
次の項目は要望にとどめます。
住吉病院の廃止に伴い、吹田市にある弘済院病院の移転が持ち上がっています。この病院は、大阪市の認知症指定病院として地域でも役割を果たしている病院です。
そもそも住吉市民病院も弘済院病院も、現地建て替え予定であったものが急に移転と聞き、不安が広がっていいます。二重行政のムダとして住吉市民病院を廃止し、突如、機能も全く違う弘済院病院を機能移転する、大阪市民も吹田市民も何が起こっているのかと驚くばかりです。
住吉市民病院の産科・小児科の入院を現地で継続するとともに、弘済院病院移転については地元住民の意見もよく聞き慎重に検討をすすめるように要望しておきます。
3 森友学園問題
最後に森友学園問題についてお聞きします。
ちょうど1年前、森友学園の疑惑が発覚し、私の質問後、補助金の不正受給も明らかになりましたが、そもそも「なぜ森友学園の小学校建設が条件付き認可適当になったのか」、この府民の疑問は全く解明されないまま今日にいたっています。
パネルをご覧ください。
2012年2月26日、知事は、「教育再生民間タウンミーティング」で安倍首相と一緒にパネラーに。シンポジウム後、現安倍首相と一緒に食事。2012年初旬、当時の維新東府議(現参議院議員)が、籠池氏と面会し、認可基準見直しについて聴取。2012年4月、私立学校設置認可基準緩和。設置認可基準の緩和を要望したのも、申請したのも結局、森友学園だけです。
これらの事実を見る限り、知事が基準緩和を命じたのではないか、これが府民の疑問の第一です。
2014年4月、知事と故畠府議が知事室で面会。籠池氏は2017年3月23日の国会証人喚問で「松井氏に働きかけてくれたと認識している」と話しています。2011年の知事選挙で畠氏と籠池氏が知事を応援している映像がテレビでも放映されていました。畠氏が森友学園の役員であったことは明らかです。この畠氏の働きかけで、森友学園への優遇が図られたのではないか。これが第二の疑問です。
パネルをご覧ください
2017年2月22日、知事は、ごみ問題について「森友学園はうそはついていない」と言われています。しかし、その後、会計検査院の調査でごみはなかったこと、近畿財務局が口裏あわせをやっていたことなどが明らかになりました。
同じ2月22日に「財務状況と先生たちの配置基準というのはクリアする方向でまとまってきたという方向で私学審議会が開かれると聞いている」と言われていましたが、教員数も寄付金も、カリキュラムも私学審議会では繰り返し、疑義が出されており、その後、教員配置も、寄付金もウソだったことが明らかになっています。知事は何を根拠に「クリアの方向でまとまっている」などと言われたのですか。
これらの疑問だけでも、府民の疑問は解決していないと言えます。改めてお聞きします。なぜ、森友学園の小学校建設が、多くの疑義を解決しないまま、条件付き認可適当となったのでしょうか。知事としてこれらの疑惑をはじめ、森友学園疑惑の解明を行うつもりはありますか。
松井知事
府は所管する森友学園の小学校の設置認可手続きや補助金に関して調査を行ない、昨年その結果を公表しました。前理事長については、すでに告訴を行い起訴されている状況です。また、本件の認可にかかる私学審議会の答申については、府議会において梶田会長が自ら説明しておられます。府として必要な調査はすべて行なった、こういう認識です。
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いま国会では、売買協議の音声データが明らかになり、担当者が「ごみ補償問題はきっちりとやるというストーリー」と発言したことを認め、佐川氏の「交渉記録はすべて廃棄した」という答弁は虚偽であったことも明らかになりました。しかし、知事は先日2月13日、佐川氏の証人喚問は「不毛」「説明の必要ない」と言われています。世論調査でも7割もの国民が「佐川氏の証人喚問を行うべき」と言っている事案を、なぜ必要ないといわれるのでしょう。
国と森友学園が一体となって税金を食い物にし、それに大阪府が関与していたのではないかという疑問は全くなくなっていません。疑惑を明らかにする責任が知事にはあるということを指摘して質問を終わります。
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