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9月府議会(後半)に3つの意見書を提案 共産党

 共産党大阪府議団は12日、9月府議会(後半)にあたり、「北朝鮮の弾道ミサイル発射を厳しく糾弾し、危機打開のための米朝直接対話を求める意見書」「森友学園問題の徹底究明を求める意見書」「消費税増税をせずに抜本的な待機児童解消と教育無償化をすすめることを求める意見書」の3つの意見書案を提案しました。






共産党府議団が提案した意見書案は以下の通りです。

北朝鮮の弾道ミサイル発射を厳しく糾弾し、危機打開のための米朝直接対話を求める意見書(案)

 北朝鮮は、11月29日未明、弾道ミサイル発射を強行し、日本の排他的経済水域内に落下した。繰り返される核実験と弾道ミサイル発射は、世界と地域の平和と安定にとって重大な脅威であるとともに、累次の国連安保理決議、6カ国協議共同声明、日朝平壌宣言に違反する暴挙である。
 甚大な犠牲と破滅をもたらす戦争は絶対に回避しなければならない。北朝鮮に対し、国連安保理決議を順守しこれ以上の軍事的な挑発を中止することを厳重に求めるとともに、すべての関係国に対し、緊張を激化させる軍事的行動の自制を呼びかけることが必要である。
 同時に、現在の危機打開のために米朝両国が直接対話に踏み出すことがいよいよ急務となっている。国際社会が一致結束し、経済制裁強化と一体に、対話による平和的解決に取り組むことが、北朝鮮問題を解決する唯一の方策である。
 ティラーソン米国務長官が、今回の事態を受けて発表した声明で、「外交的選択肢は、現段階では、引き続き可能であり、オープンである。米国は、非核化に向けた平和的道筋の発見と、北朝鮮による好戦的行動の終結にコミットし続けている」とのべたことは重要である。また、元米国防長官のウィリアム・ペリー氏は、実行可能な軍事オプションは存在せず、外交と対話以外に解決策はないと強調している。1994年の北朝鮮の核危機の際、軍事攻撃を本格検討しながら、最後は直接対話に踏み切った元米国防長官のこの発言を、重く受け止めるべきである。
 よって政府に対し、従来の「対話否定」「軍事力行使容認」の立場をあらため、対話と交渉による解決のための外交努力をはかることを、強く要請する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


森友学園問題の徹底究明を求める意見書(案)

 豊中市の国有地が学校法人森友学園に鑑定価格より8億円以上も値引きされ払い下げられた問題で、会計検査院は、値引きの根拠とされたごみの撤去費用について、「十分な根拠を確認できない」との検査結果を公表した。
 国民共有の財産である国有地が意図的に格安で払い下げられていたとすれば、公務員の背任罪に問われるような犯罪である。森友学園への払い下げ価格が格安であったことが明らかになった以上、近畿財務局と森友学園との価格交渉がどのように行われたかを解明することが、いよいよ必要になっている。
 また、森友学園の幼稚園などで講演をしていた安倍昭恵氏は、2015年11月に政府職員を通じて財務省に森友学園の国有地借り入れについて照会を行っていた。森友学園が開校を予定していた小学校の名誉校長を同氏が務めていた時期は、払い下げ交渉の時期と合致している。にも関わらず、同氏らが関与したと思われる疑惑については全く解明されていない。
 よって、国会および政府は、安倍昭恵氏の証人喚問を行い、森友学園問題を徹底究明するよう強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


消費税増税をせずに抜本的な待機児童解消と教育無償化をすすめることを求める意見書(案)

 現在国において、消費税10%増税分を財源とした保育所待機児童解消や幼児・高等教育無償化が検討されている。
 安倍首相は2020年末までに32万人分の保育の「受け皿」を確保すると掲げているが、必要なのは最低限の安心・安全を担保した認可保育所の増設と、保育士・保育所職員の賃上げ、正規雇用化など専門職にふさわしい処遇改善をすすめることである。
 現在の日本の教育費負担の異常な高さは、国が教育予算削減をすすめてきたことが原因である。安倍政権下で国の教育予算は600億円も削減され、日本は教育への公的支出の国内総生産(GDP)に占める割合が経済協力開発機構(OECD)加盟国で最下位となった。教育予算を抜本的に引き上げ、給付制奨学金の拡大や私立も含めた高校授業料無償化、給食費や教材費など義務教育期間中の教育費負担の軽減などをすすめることが求められている。
 財源については、大企業・富裕層へ応分の負担を求め、大型公共事業などの浪費をなくすことで十分に確保できる。消費税増税は、子育て世代の負担をさらに重くし、少子化対策に逆行するものであり、行うべきではない。
 よって国においては、消費税増税をせずに財源を確保し、抜本的な待機児童解消と教育無償化をすすめることを求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。




   


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