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チェック!維新府政 府民のくらし守ろう/日本共産党府議団レポート


うち海さん勝利で維新府政の暴走ストップ

府民の声が届く府議会へ

日本共産党大阪府議会議員 宮原 たけし

 10日告示、19日投開票で行われる東大阪府議補選で、日本共産党のうち海公仁さんが勝利することは、大きな3つの意味があります。

維新府政9年間の府民犠牲に歯止めをかける議席

 何よりも、うち海さん勝利は、府民の“命綱”とも言える施策を切り捨ててきた維新府政に歯止めをかける最大の力です。
 国民健康保険が来年度から「都道府県化」されます。松井知事は、保険料率と減免制度を府内一本化、これまで市町村が行ってきた一般会計からの繰り入れはやめさせるとしています。そうなれば、東大阪市在住で年所得122万円のシングルマザーの場合、年間5万円以上保険料が値上げになります。1入幕らしの年金生活者で年金が年200万円の場合、年間2万円以上値上げです。
 最重篤患者の救命医療を行う救命救急センターは、府が責任を持って運営することになっています。府内に16あり、東大阪、八尾、相原の地域には中河内救命救急センターがあります。しかしこの地域は人口当たりの救命救急センターベッド数も医師数も府内最低です。だからセンターで受け入れられる愚者数が少なく、救急車を呼んでも亡くなる場合が府内でも高いのです。府が独自の補助を拡充せずに東大阪市民病院に押し付けていることが大きな問題です。

府内に154ある中小河川の現状
最低限整備済み 52河川
今後整備 40河川
計画なし 62河川

07年度河川改良費 55億0770万円
10年〜14年度の平均河川改良費  35億5365万円

 (2015年10月22日・府議会都市住宅常任委員会での
宮原議員提出資料より作成)

 先日の台風21号で府内でも大きな被害が出ました。現在、土砂災害の危険がある警戒区域が、府全体で8344カ所、指定されています。東大阪には生駒山麓があり、警戒区域が186カ所指定されていますが、対策は遅れています。しかも維新府政は河川改修の予算をどんどん減らしてきました。いま府は、危険がある河川を改修するのに数十年かかる予算しか出していません。
 東大阪は全国でも屈指のものづくり、中小企業の街です。維新府政は、製造業や小売商業の予算もどんどん削ってきました。ものづくり支援予算は2007年度の4分の1です。商店街など小売業振興予算に至っては96%減、1つか2つのモデル事業みたいなものだけでおしまいです。これでは大阪経済も府民の暮らしも沈下する一方です。

“カジノ・大型開発型”府政を転換する議席

 一方で維新府政はカジノや大型開発には熱心です。
 カジノ実施法ができる前から、府はすでにカジノに何億という予算を組んで誘致を進めています。カジノのために何千億という建設費で夢洲に鉄道を延伸する計画を立てています。大阪市内の地下を走る「なにわ筋線」や阪神高速道路淀川左岸線2期工事に8400億円、合わせてこの十数年で1兆円を超す大型開発が予定されています。
 しかし、阪神高速道路の通行車両台数は1998年が最高で、以来ずっと減っています。今後、人口減少、高齢ドライバーが増える中で何千億もかけ高速道路を建設しようとしているのです。
 カジノヘの批判をかわすために、ギャンブル依存症対策を強めると言いだしています。しかし現在でも、大阪でも何十万人というギャンブル依存症患者がいると推定されるのに、実際に相談や治療を受けるのは年間百数十人です。やっと厚労省も研究を始めた段階なのに、カジノをつくれば大阪はとんでもないことになります。

府民の声が届く府議会へ

 今、府議会議員84人のうち共産党は2人です。府民の声が届かなくなり、府民からかけ離れた府議会になっています。
 先に述べた国民健康保険の問題についても、「収納率向上の仕組みを」(維新)、「制度改革のメリット周知を」(公明)と、維新府政の加入者負担増を後押しする質問が行われています。
 また、東大阪市で約350人の小中学生が知的障がい支援学校に通っていますが、市内に小中支援学校は1つしかありません。そこに通っているのは児童生徒の2割程度で、残りは八尾や四條畷まで通学しています。保護者の皆さんが毎年のように新しい支援学校建設を求める請願を府議会に出し、共産党は毎回紹介議員になってきました。しかし、維新、自民、公明は理由も言わずに反対、否決です。
 質問そのものをしない議員も増えています。府議会の各常任委員会では常任委員長を除く全議員が知事に質問できますが、今開かれている9月府議会で知事に質問したのはわずか8人、うち2人が共産党の石川議員と私です。
 共産党議員が3人になれば、発言機会が1・5倍になるだけではありません。予算組み替え動議を提出し趣旨説明を行うことができます。決算委員会にも入れ、府政の全分野をチェックし提案することができます。森友問題でも、府議会本会議で参考人質凝が行われ維新、自民、公明のみが質問しましたが、誰も突っ込んだ質問をしませんでした。私たちは百条委員会を設置せよと求めていますが、設置されればそこに加わる展望も開けます。
 維新の会は「身を切る改革」を言いながら政党助成金を受け取り、松井知事は「退職金ゼロ」を自慢しながら裏でそれ以上に自分の給料を増やしています。政党助成金も企業献金も受け取らない日本共産党のうち海さんの勝利は、府民の声が届く府議会への大きな前進です。私たち党府議団も全力で奮闘します。



「大阪民主新報」2017年11月12日付より



   


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