学び直しの場奪うな 2高校募集停止案 石川氏批判 大阪府議会委
日本共産党の石川多枝大阪府議は27日の府議会教育常任委員会で、府立柏原東高校、長野北高校の募集停止方針について、子どもたちの実態と学校が果たしでいる役割を見てないと批判しました。
府教委は柏原東高校と長野北高校を府立高校再編整備計画にもとづく今年度の募集停止対象校(案)とし、11月に正式決定する方針です。対象校の決定は地域の特性や生徒数減少、3年連続の定員割れなどを勘案したとしています。
石川氏は、柏原東高校は生徒数の4割が柏原市に在住し、近隣中学校から「しっかり育ててくれる」と信頼が厚いと指摘。長野北高校も「この学校で救われた」「この学校が再出発の場になった」と卒業生が語るほど「学び直しと生きる力を培ってきている」と述べ、「2次募集を含めればほぼ定員を満たしている。廃校にする必要があるのか」と批判しました。
長野北高校は「この学校に通いたい、この学校でなければ通えないという子どもが多い」とし、「自転車通学を主とする子どもたちが電車通学に切り替えるには経済的に困難な家庭もある。地域の特性と言いながらこうした状況を見据えていない」と追及しました。
「さまざまな要素を勘案した」との府教委の答弁をうけ石川氏は、「学び直しをかかげ、生徒の意欲を育んできた学校を募集停止することは子どもたちの学習環境を狭めることになる」とし、「府は募集停止を繰り返し、子どもたちは泣いてきた。また同じことをしてはならない」と批判。「3年連続定員割れは再編整備の対象とする」とした府立学校条例の見直しを求めました。
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