大阪府は１０月２５日、国民健康保険料率の新たな「仮試算」を公表しました。
　来年度からの国保「都道府県化」にあたり、大阪府は保険料率や減免制度を府内で一本化するとしており、保険料の大幅値上げが懸念されています。

　今回の「仮試算」は、２月に公表したものに続く２回目の試算となります。
　今回は２月の試算に加え、収入増分としては、来年度からの国による追加公費（全国で約１７００億円）のうちの普通調整交付金と特別調整交付金（子ども被保険者数）分の約４０億円と、各市町村の保険料過年度収納分のうち約８０億円を算入。
　支出増分としては、府内一本化する保険料・一部負担金の減免の費用約５０億９千万円と、検診など保健事業の拡充分約２０億円を算入しています。

　共産党府議団は、今回の「仮試算」にもとづいて、府内全市町村の今年度の国保料と来年度からの府内一本化国保料とを試算しました（下表）。
　それによると、現役世代夫婦と未成年の子ども２人の４人世帯で年間所得２００万円の家族の場合、府内２９市町村で値上げとなります。
　６５歳以上７４歳以下の一人暮らしで年金月１２万円の場合、４０市町村で値上げとなります。
　２月試算より値上げ幅は抑えられたものの、国保料が大幅値上げになるという本質は変わっていません。

　大阪府は今後、年内に改めて来年度の保険料率の仮試算を行い、年明けには本算定を行う予定です。

2017/10/25 日本共産党大阪府議団

※　市町村で独自に行っている減免は反映していないので、実際の2017年度保険料はさらに低額となっている場合があります。その場合、値上げ幅はもっと大きくなります。