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拙速な統合に反対 府大・市大 府議会 石川議員が主張

 日本共産党の石川たえ大阪府議は21日、府議会教育常任委員会で府立大学と大阪市立大学の統合は拙速に進めるべきではないと主張し、議案に反対しました。委員会採決では日本共産党以外の賛成多数で可決する一方、結論ありきで検討を急がず、関係者の意見を柔軟に採り入れることや、議会の意見を十分踏まえるとする付帯決議を全会一致で可決しました。
 府立大学の昨年度卒業生の大阪企業への就職率は46.1%を占め、研究分野では次世代のがん治療法の開発など最先端の研究成果が高く評価されています。府は、大学統合により両大学の持つ強みが生かせるとしています。
 石川議員は、両大学を統合する「基本構想」で「学生数は現在の規模を有する」としているとし、両大学を合わせた現在の学生数や教職員、運営交付金は新大学になっても維持されるのかと質問。府は明確に答えませんでした。
 国が国立大学予算の大削減計画を出し、公立大学への影響も懸念されています。府立大学は法人化した2005年度に比べ15年度は教職員数は81%に、府が支出する運営交付金の当初予算額は77%に削減されています。
 石川議員は、「統合すればより強くなるという根拠がない。教育条件があ後退すれば逆の結果になる」と指摘。「教員数やキャンパスのあり方、運営交付金など未定で、実施するとしている学生向けの説明会や意見聴取もいまだに行っていない」とし、「関係者の合意形成もないままで統合ありきで進めるのは拙速だ」と批判しました。



「しんぶん赤旗」2015年12月21日付より



   


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