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教育委員会への行政の関与強化先取りする中原教育長

 自民・公明などは、今年6月、教育委員会への政府や自治体首長の関与を強める法律を成立させました(地方教育行政法改定)。

 現在、教育委員会は、行政から独立した中立の行政委員会とされ、首長が、議会の同意を得て任命することになっており、罷免も議会の同意なしにできません。
 また、「教育長は、教育委員会の指揮監督の下に、教育委員会の権限に属するすべての事務をつかさどる」と、教育長の行う事務はあくまで教育委員会の指揮監督の下に行わなければならないとされています。

 安倍政権などは、ゆがんだ愛国心や道徳教育の押し付け、競争教育の強化などのために、首長が教育政策の方針「大綱」を策定することや、教育委員会から教育長の指揮・監督権限を奪い、首長が直接任命する教育長を教育委員会のトップにすえることが柱です。
 教育長と教育委員長を一本化した新「教育長」を置き、首長の直接任命にするものになっています。

 中原徹府教育長をめぐる一連の問題は、競争教育の持ち込みや教育委員や職員へのパワハラなどにとどまらず、「誰のおかげで教育委員でいられるのか。…他でもない知事でしょ」と教育委員を威圧したり、問題を指摘され、一度は辞任をほのめかしながら、知事らに進退を相談、続投を宣言するなど、中原教育長は、教育委員会が知事から独立の行政委員会であり、政治的中立や地域住民の意向の反映など、その設置意義を全く理解していないようです。

 中原氏については、橋下徹大阪市長の友人で、橋下氏が知事時代に、年齢要件を引き下げた府立高校の公募校長に応募、府立校長を経て2013年4月に教育長に就任したという経過からして問題含みです。
 中原氏の問題行動については、今後の調査結果が待たれますが、こうした問題は、教育委員会の独立性、中立性、府民の声の反映などが大切なことを改めて示しています。















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