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野党 法定協正常化へ共同 「維新」“一事不再議”の暴挙/臨時大阪府議会

 大阪市を廃止し、特別区に分割する「大阪都」構想の設計図を議論する法定協議会(大阪府市特別区設置協議会)が「維新」の委員だけで構成されている問題をめぐる臨時府議会の閉会本会議が27日開かれました。正副議長(いずれも「維新」)は野党側が正常化のために提出していた府議会会議規則の改正案などを本会議の議題にしない暴挙を行いました。そのため、府議会で過半数を占める野党側は、過半数の議員が請求しても議長、副議長が本会議を開かないときは、仮議長を選出して議長の職務を行うとした地方自治法(第114条、第106条)にもとづき仮議長を選出。府議会会議規則の改正案を可決しました。
 臨時議会は7月に続く2度目。両議会とも、法定協の委員を会派比率に応じて割り当てる野党側提出の条例案を賛成多数で可決したにもかかわらず、松井一郎知事が、可決には出席議員の3分の2以上の賛成が必要な再議(再審議)に付したため、否決されました。
 府議会会議規則の改正案は法定協のような異常事態が今後起こらないようにするため、議会外の機関に議員を派遣する場合は会派の議員数に応じて割り当てるとすることを規則に明記するもので、本会議で議題とされれば可決されます。今回、議会運営委員会に審議が付託されましたが、府議会では少数などに議運では過半数を握る「維新」側は、「否決された条例と同じ内容」とこじつけ、「一事不再議(同一議会で同じ議案を議決できない)を主張。本会議で議題にしないとする不当な決定を行いました。
 午後4時10分に開催された本会議では、57氏が会議規則改正案の議論と採決を求める動議を出しましたが正副議長は無視し、議長が「休憩」を宣言、午後5時をもって一方的に「流会」となったとして「維新」議員は退場しました。
 野党側が開いた本会議では、「維新」だけでまとめた「大阪都」構想の設計図(協定書案)の無効と法定協の正常化を求める決議なども可決しました。
 日本共産党府議団のくち原亮幹事長は、「維新」が「虚構の多数」を占める議会運営委員会で、過半数を超える議会の意見を排除し、議会のルールや民主的運営を踏みにじる相次ぐ暴挙を行ったことは断固として許せないと批判。その背景に、大型開発やカジノ誘致などに府民の税金をつぎ込む「大阪都」構想をごり押しする狙いがあるとし、党議員団は、その内容と狙いを広く府民に明らかにしていくとしています。




「しんぶん赤旗」2014年8月29日付より



【参考 地方自治法の関係条項】

第106条第2項 議長及び副議長にともに事故があるときは、仮議長を選挙し、議長の職務を行わせる。

第114条第1項 普通地方公共団体の議会の議員の定数の半数以上の者から請求があるときは、議長は、その日の会議を開かなければならない。この場合において議長がなお会議を開かないときは、第106条第1項又は第2項の例による。

同上第2項 前項の規定により会議を開いたとき、又は議員中に異議があるときは、議長は、会議の議決によらない限り、その日の会議を閉じ又は中止することができない。










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