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なにわ筋線「正式検討」 橋下市長固執 現実感薄く 大阪市の橋下徹市長が新年から市中心部を南北に結ぶ鉄道新「なにわ筋線」の「正式検討」を表明し、市役所を慌てさせています。それが、いま大阪にとって必要なことなのか。見えてくるのは、橋下氏の現実感の薄さと「大阪都」構想を推進するための狙いです。 「新年なので夢のある話をしたい」。6日の年頭会見。橋下市長はこう切り出し、なにわ筋緑について「府とも協力し、正式に大阪市として検討を開始する」と表明しました。 なにわ筋線は、JR新大阪駅からJR大阪駅北側の再開発地区「うめきた」に設置する地下新駅を経由して、JR難波駅と南海の難波駅または汐見橋駅に接続する約10`の新線構想です。 財源も未定 一番の目的は「関西空港アクセスの高速化」。国土交通省によると概算建設費は約1800億円から約3200億円とされていますが、財源も事業主体も決まっていません。橋下氏が知事時代から固執し、「国交省とすったもんだしながら調査までこぎつけた」と自負する大型開発です。 国交省の調査によると、現状で大阪(梅田)から関空まで鉄道でかかる時間はJRなら約68分。なにわ筋線を造らなくれも、既に決定済みのJR東海道線支線地下化・うめきた地下新駅設置事業(延長約3`/2022年度完成予定)で約51分まで17分短縮されます。それを活用するなにわ筋線をさらに整備しても追加される短縮時間は5分にすぎません。仮に建設費が最少の1800億円だとしても1分短縮に360億円もかかる計算です(南海経由なら200億円)。日本共産党は、無駄の象徴として批判してきました。 ところが、橋下氏は会見で「何分縮まるって話じゃない」と強調。「大阪のビジネス街が関空にアクセスしやすくなるメリット性は計り知れない」「うめきたをアジアのゲートウェイ拠点にしていく構想だ」と語りました。 「橋下さんは足元を見るべきです」と語るのはジャーナリストの吉富有治さんです。 「『うめきた』のグランフロント大阪のオフィスは4割ほどしか埋まっていない。なにわ筋線にしても、いまの市の財政事情では予算的な裏付けが何もない。決まってもいない市営地下鉄民営化時の株式売却益も使えるというが、それは大阪都構想で市を分割した後、特別区の資産になると言っていたはずです」 開発型政治 なぜ橋下氏は、今になって、なにわ筋緑を強調し出したのか。日本共産党の宮原威府議団長は言います。 「都構想が孤立し始めている中で、やはり財界が喜ぶことを派手に打ち出さなあかんと考えたのでしょう。彼は関西財界との新年互礼会でも、なにわ筋線や高速道路・淀川左岸線延伸部の建設など財界の要求を並べたてました。財界の力も結集して都構想さえうまくいけば自分にももう1回チャンスがくると思っているのかもしれません。しかし、問われているのは彼のそういう開発型政治の中身なのです」 |
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「しんぶん赤旗」2014年1月16日付より |
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