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意見書5件を提案 日本共産党

 日本共産党は、9月議会に「オスプレイが参加する饗庭野演習場での日米共同訓練の中止とオスプレイの普天間基地からの撤去を求める意見書(案)」など、5件の意見書(案)を提出しました。






日本共産党が9月議会に提案した意見書は以下の通りです。
オスプレイが参加する饗庭野演習場での日米共同訓練の中止とオスプレイの普天間基地からの撤去を求める意見書(案)

 防衛省は、10月に滋賀県の陸上自衛隊饗庭野演習場で行う日米共同訓練と、高知県高知駐屯地を中心に行う統合防災訓練に、それぞれ米海兵隊普天間基地配備の最新鋭輸送機オスプレイを参加させると発表した。
 オスプレイは、8月26日に米ネバダ州で起きた事実上の墜落事故が示す通り、不完全で危険な航空機である。オスプレイの普天間基地配備は、未だに沖縄県民の同意も了解もえていない。さらに、夜間訓練の強行など、日本政府と国民に示した「安全に配慮する」条件さえ守られていない。
 今回の滋賀と高知でのオスプレイが参加する訓練は、オスプレイの全国拡散の布石であるとともに、オスプレイの沖縄配備を固定化・恒久化させる危険性を持っている。
 大阪にとっては、オスプレイの人口密集地帯である府域の上空通過や八尾空港の訓練基地化に繋がるもので、容認できない。
 よって国会および政府は、オスプレイが参加する饗庭野演習場での日米共同訓練の中止とオスプレイを普天間基地から撤去するよう強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

「ブラック企業」への厳正な対策を講じることを求める意見書(案)

 労働者、とりわけ青年労働者に対し劣悪な雇用管理を行う企業(いわゆる「ブラック企業」)が社会問題になっている。異常な長時間過密労働、低賃金、パワーハラスメント等人権侵害行為の横行、それらの結果としての高い離職率などが、「ブラック企業」に共通している特徴である。このような企業で働いてきた労働者には、精神疾患など健康を損ない、社会生活を営むことができなくなるまで追い込まれるケ−スも起きている。
 「ブラック企業」の横行は、就職活動をする学生や就業・転職を目指す人たちにとって大きな不安になっている。また、長期的には企業社会の利益と存続も危ぶまれ、社会負担を増やし、健全で持続可能な社会づくりにとっての障害になる。
 厚生労働省は9月に「ブラック企業」への集中的な監督指導を実施したとしているが、日本の未来を担う青年が安心して働き続けられ、雇用の安定を促し景気回復を図るためにも、早期離職率が高いなど労働者の“使い捨て”が疑われる企業への、より厳正で実効性がある対策を講じることが求められている。
 よって国会および政府は、以下の施策に早急に取り組むことを強く求める。

1.労働基準監督官の増員など、労働行政における監視・指導体制の強化・拡充を図ること。

2.労働基準法などに違反している企業に対し、雇用管理の改善指導、状況に応じた企業名の公表など、厳格な対処措置を講ずること。

3.求人票への離職率の明記など、企業に対して採用情報の公開・透明化を促すこと。

4.雇用問題の相談窓口やサポートセンターの拡充など、就労支援体制を拡充すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

福島第一原発の放射能汚染水問題の解決を求める意見書(案)

 福島第一原発の放射能汚染水の問題は、きわめて深刻な事態に陥っている。
 解決のためには、原子炉建屋に流入し汚染されている地下水や、汚染水のトレンチなどへの滞留、貯蔵タンクからの漏出の状況などを明らかにする必要がある。1日800〜1000トンの地下水が原発敷地内に流入しているが、その経路や流量などの実態を把握することも必要である。
 何よりも重要なことは、原発への態度やエネルギー政策の違いを越えて、汚染水問題の抜本的解決を最優先にすることである。
 よって国会および政府は、以下の対策を早急にとるよう強く求める。

1.「放射能で海を汚さない」ことを基本原則として確立する

2.現状を徹底的に調査・公表し、非常事態という認識の共有をはかる

3.放射能汚染水問題の解決のために、もてる人的・物的資源を集中する

4.東京電力を「破たん処理」し、「コスト優先・安全なおざり」を抜本的にただす

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

消費税増税の中止を求める意見書(案)

 安倍内閣は消費税増税を予定通り実施しようとしているが、来年4月からの増税実施については、参議院選挙後の世論調査でも「中止すべき」や「先送りすべき」という意見が7割を超えている。内閣官房参与などの政府関係者からも予定通りの増税に反対する意見が出され、新聞各紙でも「『来春の8%』は見送るべきだ」(「読売」8月31日付社説)、「消費増税の環境にない」(「東京」8月13日付社説)などと論調されている。
 消費税増税が予定通り実施されれば、税率8%で約8兆円の増税となり、1997年の大増税(消費税5兆円、所得税・住民税2兆円)を上回る、文字通り「史上最大の増税」となる。1990〜97年で労働者の平均年収が50万円増えるなど、1997年当時は国民の所得は着実に増え続け、景気も上向きかけた時期だったが、それでも2%の消費税増税を含む9兆円の負担増によって、家計の底が抜け、長引くデフレ不況への引き金となった。
 国民の所得は1997年をピークに減り続け、労働者の平均年収は70万円も減少している。最近でも、労働者の月給は14カ月連続で前年を下回るなど、所得の減少傾向は続いたままである。中小企業も、長期にわたる不況のもとで、消費税を価格に転嫁できない状況が続いている上に、円安による原材料価格の上昇分を価格転嫁できないという二重の苦しみの中にある。
 このように国民のくらしと営業が長期にわたって痛手を受けているもとで、史上空前の大増税により所得を奪い取ってしまうならば、国民生活と日本経済を奈落の底に突き落とし、景気の悪化で税収も落ち込み、国と地方の財政も悪化してしまう。
 よって国会および政府は、来年4月から実施を予定している消費税の増税を中止するよう強く要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

大飯原発3・4号機の再稼働申請を認めないことを求める意見書(案)

 9月15日に大飯原発4号機が定期検査のため再停止し、約1年2カ月ぶりに国内の全原発が停止した。
 大飯原発3・4号機は、福島第一原発事故の全容と原因も明らかでない状況で、新しい安全基準がないまま、国民多数の反対を押し切って昨年7月に再稼働された。新しい規制基準が策定された後も、原子力規制委員会は新基準施行前の段階で「直ちに安全上重大な問題が生じるものではない」などとして、運転継続を容認した。
 しかし、福島第一原発は、汚染水漏れなど「国家的非常事態」ともいえる危機がますます進行している。再稼働の必要性がなかったことは、昨夏以後の電力需給をみても明白である。
 関西電力は、大飯原発3・4号機について、再稼働の前提となる新基準への適合審査を申請し、「一日も早く審査を」などと意見を表明しているが、このような状況のもとでは論外といわざるをえない。
 よって国会および政府は、関電による大飯原発の再稼働申請を認めず、原子力に替わる自然・再生可能エネルギーを利用した発電の開発に一層の力を入れるよう強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。










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