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景気回復実感ないアベノミクス 1月の給与前年減 3割が「内需減退」

 昨年末から急速に進んだ異常円高の是正、株価の上昇で、なんとなく景気がよくなり、それが安倍政権による「アベノミクス」効果かのような大手報道機関による持ち上げも続いています。
 しかし、暮らしが上向く実感は、多くの人にはないのが現実。
 「アベノリスク」を指摘する報道も出始めました。
 維新の会が絶賛する安倍首相の経済政策の基本は「世界で一番企業が活躍できる国づくり」。
 維新の会は、「大企業にしっかり頑張ってもらって海外にも競争力を持てるよう」にすることと、経済政策も軌を一にします。

景気上方修正も足下で実感なし

 大阪府が18日に公表した「景気観測調査」は、「(平成)24年末から急速に進んだ円高修正や株高を背景に、企業お及び消費者の心理が改善したこともあり」、リーマンショックからの回復期に足踏み状態にあった景気が全体として「持ち直しているとみられる」と景況判断を上方に切り替えました。

 しかし、業況判断はいまだ、「上昇」と見る人が「下降」と見る人を下回る水面下の状態。
 「上昇」の要因は、「季節的要因」(43.3%)、「販売・受注価格の上昇」(32.2%)で、「下降」の要因は、「販売・受注価格の下降」(33.6%)、「内需の減退」(31.9%)となっています。

 原材料価格上昇の指摘も大きく、全体で27.4%と前回比17.7ポイントの上昇で27.4%。
 製造業では34.2%、運輸業では57.1%にのぼっています。

 2013年度の採用予定でも、「増加」と答えた企業が12.3%、「横ばい」が24.1%、「減少」5%、「なし」が47.3%です。

アベノミクスで「所得増えない」69.2%


 『大阪日日新聞』(22日付)は、『共同通信』の世論調査の結果を紹介しています。
 それによると安倍内閣を支持するが72.1%、その理由で最も多かったのは「経済政策に期待できる」で37.4%。
 ところが「安倍政権の経済政策であなたや世帯の所得が増えると思いますか」の問いには「増えないと思う」が69.2%となっています。

 一部に消費が上向いていると言われますが、株取引で設けた「富裕層」が高級品を買う動きが強まっているとの指摘もあります。

 2月の府内の大型店販売額の統計では、百貨店は前年を3.6%上回っていますが、スーパーはマイナス4.7%(前年は29日だがその分を勘案してもマイナス幅は大きい)。
 1月の現金給与総額も前年度マイナス1.8%です。

雇用確保と賃上げ 内需温めてこそ

 実際の内需に根ざした景気回復には、家計や中小企業の所得増が欠かせません。
 来年4月の消費税増税のためには半年前の景気を判断材料にするとする安倍政権。
 消費税を増税したとたんに底が抜けたになっては大変です。
 消費税増税をやめ、所得を伸ばし、雇用を守る政治を進めてこそ、大企業頼み、消費税頼みの政治から抜け出す道が開けます。








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