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体罰根絶、子どもたちのための教育を/教育のための予算や施策切り縮める維新府政

 大阪市立桜宮高校のバスケットボール部員が顧問の教諭に体罰を受けた後、自殺した問題が、スポーツ指導や教育のあり方などをめぐって大きな波紋を呼び起こしています。

 各学校での体罰の発覚、女子柔道トップ選手らの全日本柔道連盟やJOC(日本オリンピック委員会)への訴えなど、スポーツ指導をめぐる体罰の存在が次々に浮上、JOCが関係団体に体罰の根絶を呼びかけたり、元プロ野球選手の桑田真澄氏が体罰は「一番ひきょう」、「なくても選手は育つ」「有望な選手がスポーツを辞めている」などと訴えるなど、体罰根絶の世論が広がっています。

 同時に、橋下徹大阪市長が、教育に介入、事件の起きた高校体育科の入試を中止させたりしたことには批判の声も挙がり、大阪弁護士会は「教育を受ける権利の保障のために、体罰の根絶と入学試験の実施を求める会長声明を発表しています。

 「毎日新聞」4日付の世論調査では、体罰を「一切認めるべきでない」が53%、「一定の範囲で認めてもよい」が42%となっています。また、体罰問題が起きた高校入試中止を求めた橋下市長の判断については、「支持する」40%、「支持しない」が53%となっています。

 教育やスポーツをめぐる「体罰」問題をめぐって、国民的討論が始まったともいえる状況が生まれています。

 橋下市長ら維新の会の教育についての発言、主張を見てみました。


体罰やむを得ない

 松井知事、橋下市長とも今は、「体罰根絶」の姿勢ですが、橋下市長は桜宮高校の事件が発覚した8日、「僕が(子どもに)手を上げることもある。親がそうだから学校現場でも(体罰は)ある。そうなったときに事後フォローをどうしないといけないのかだ」(「9日付毎日」)と、体罰を容認、「フォローの問題」だとしていました。

 松井知事は9日の記者会見で問われ、「本当に残念で悔しい。府立学校でも体罰(の問題)はある、ことの重大性を学校現場が把握できるよう、教育長対応を要請した」(10日付「朝日」)と、ことの重大性に気づいていないかのような発言をしています。
 この会見の冒頭触れたのは、地元常翔学園の高校ラグビー優勝、国への緊急経済対策でした。
 そして、府の「教育振興基本計画(素案)」のパブリックコメント実施についてふれながら、桜宮高校の問題には全く触れませんでした。

 記者に聞かれて初めて、「大阪府も体罰はあります。ある中で、府として職員に対して処分というか、指導をしてきたと」と体罰容認の発言をするのです。

 両氏が体罰容認の姿勢を変えるのは桑田氏の発言を紹介した記事を見てから。姿勢の転換はいいのですが、これまでの姿勢についても見直しも必要です。

橋下氏は知事時代の2008年10月、「口で言ってきかないなら手を出さなきゃしょうがない」と言っていました(府と府教委主催の討論会)。

 さらに橋下氏は、「教育は2万パーセント強制」だと述べています。
 維新の会は、2011年4月のいっせい地方選挙で府議会の過半数を占め、定数削減条例とともに「君が代起立斉唱条例」を強行(6月3日)。

 それを受け、毎日新聞の記者が「学校に強制はなじまない」と記事を書いたことに、橋下氏がツイッターで反論。
 「赤ちゃんが大人になるまで教育は強制そのもの」などとつぶやきました。

 2012年10月の教育振興基本計画を審議する有識者会議では、ちょっと立たせただけで体罰と言われると、先生が生徒を怒れなくなってしまうとし、「僕はもみあげをつまんで引き上げるくらいまではいいと思うんですけどね」、「腹をどつかれた時の痛さ、そういうものが分かれば、相手側の方に対しても歯止めになると思う」と述べ、「指導」と「体罰」の線引きを示した文科省のガイドラインに加え、大阪市独自のガイドラインづくりにも言及しています。
 ある程度の体罰は仕方ないというのは長い間の持論でした。
 教師にも子どもにも強制は必要というのが、橋下氏の基本的スタンスなのです。

 そこから波及した同氏の教育感・子育て感は、「ちっちゃいころからギャンブルを積み重ね、勝負師にならないと世界に勝てない」「猥雑なものやエンターテインメントはすべて大阪が引き受けます」「全国民を賭博の勝負師に」(2010年10月28日、ギャンブリング*ゲーミング学会の会合で)と続きます。

 ほかにも、橋下氏、松井氏の維新の会知事が進めてきた教育関連施策は、教育予算の削減や350人の教務事務補助員雇い止めなど教育の縮小はじめ、学力テストの市町村別結果公表、進学指導特色校の設定や高校学区撤廃、定員割れの高校を廃校対象にするなど学校間格差、競争激化、君が代強制条例や校長マネジメント強化、父母や生徒による授業評価など競争と統制と評価という中身でした。
 私学助成など保護者や生徒の願いでもあった施策も、公私間競争の強化に使われました。

 背景には、国際競争に打ち勝てる人づくりがあります。
 そのために、教育への政治介入もいとわないいのが、維新の会です。

 今こそ、スポーツや部活動、教育の場からの体罰の根絶、教育条件の充実はじめ、子どもたちにとってよりよい教育に向かって、幅広い討論と施策実現が求められます。




橋下氏の発言、教育関連の府での出来事
2008年2月 (35人学級について)「負担に見合う効果があるか疑問」
2008年8月 (学力テストの結果を受け)「このざまは何だ」
2008年10月 「口で言ってきかないなら手を出さなきゃしょうがない」
2009年8月 学力テストの市町村別結果公表
2010年10月 「ちっちゃいころからギャンブルを積み重ね、勝負師にならないと世界に勝てない」
2011年度 私立高校授業料無償化
「生徒が集まらない学校は退場してもらう」
2011年6月 君が代起立条例成立
「教育は2万パーセント強制」
2012年3月 大阪府教育行政基本条例、大阪府立学校条例
府立高校長が君が代斉唱で教員の口元チェック
2012年4月 3年連続定員割れの府立高校を再編整備の対象とする
(府立学校条例)
「選ばれなかった学校は退場してもらう」
2012年10月 「もみあげをつまんで引き上げるくらいまではいいと思う
大阪でそれを体罰とか何とか言われたら政治で僕が引き受けますから」














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