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松井知事、「血を流す覚悟必要」来年度財政収支不足でさらなる歳出削減へ/人件費削減に幹部異論も 7月31日の府戦略本部会議で、財政状況に関する中長期試算(粗い試算)を改めてやり直したところ、2013年度府財政の収支不足が690億円に達し、財政調整基金を緊急避難的に活用しても、295億円不足するとの見通しが示されました。 松井一郎知事はこれに対し、「血を流す覚悟が必要」など、現在3〜14%カットしている職員給与をさらに削り込む方針を表明。 8月1日の記者会見でも知事は、「295億円(の見直し)ができなかったら、(人件費削減を)やります」と記者の質問に答えています。 「粗い試算」によると、収支不足への対応で370億円不足し、減債基金への復元分が320億円と合わせて要対応額は690億円。 これに対し、改革プランの実行等(府有財産売却、出資法人改革、人件費削減等)で75億円、行革推進債の発行90億円で要対応額を圧縮して残る525億円を財政調整基金の取り崩しで230億円つかっても295億円が不足。 府は8月からすべての事務事業を見直して、「収支改善」に取り組むことにしていますが、知事は、都道府県中最低水準まで落ち込んでいる職員給与のさらなる削減に取り組む方針を示したものです。 小西禎一総務部長は、人件費削減について「13年度の追加削減はできない」との認識を示したと伝えられています(8月1日付「日経」)。 知事は「財政の話、するたびに、毎日、一日暗いね。役所の中がすごく暗くなる」とも述べていますが、財政状況が改善しないのは、税収が増えないからです。 橋下知事時代に作成した成長戦略が掲げる成長率は2020年まで2%以上。 しかし、「粗い試算」では2013年度の府税伸び率を2%と想定するものの、その後の2020年度までの平均伸び率は1.54%にとどめています。 なにより、橋下知事就任以来松井知事が編成した今年度予算まで、府の税収は、前年度比で落ち込み続けており、これでは、「財政再建」に取り組んでも、府民の暮らし関連施策の削減など、歳出規模を小さくするだけで、何の展望も示せません。 「維新の会」の経済政策は、「企業に儲けてもらい、従業員の給料を上げる。すなわち国民の所得を上げ、税収を上げるこれが目標です」「企業活動を活性化させる空港、港湾、高速道路、鉄道のインフラを整備し、人材を確保しやすいよう大学等の教育機関の競争力を高める」「法人税の減税、規制緩和などを軸とする特区を設定する」(「大阪維新の会」ホームページより)というもの。 松井氏も、関西イノベーション国政戦略総合特区について、「夢洲、咲洲地区や大阪駅周辺地区への企業誘致を含め、さらにこのうごき加速させていきたい。このため、大阪府・市では大胆なインセンティブとなる税の減免について、制度検討の最終の、今、詰めに入っているところです」(8月1日記者会見)と述べています。 しかし、インフラ整備や法人税減税など手厚い支援を受ける大企業は、稼いだ利益を従業員の賃上げに回すのではなく、内部留保としてため込んだうえ、さらに「国際競争力強化」を口実に、人員削減や正規社員を派遣など非正規雇用に置き換えるなどいっそう人件費を削減、下請け中小企業にコストカットをしわ寄せしたうえ、海外展開などで仕事さえ奪っているのが実情です。 こうした状況を変え、地域経済と勤労者の所得を増やす方策が今こそ必要です。 所得を増やし、社会保障費抑制路線を転換するなど、大企業優遇から、暮らし重視へと経済政策を転換することが税収増や経済成長へとつながります。 アメリカやヨーロッパの国々をみても、GDPが伸びている国では、雇用者報酬が伸びています(図参照)。 |
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