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原発に警鐘鳴らしエネルギー政策の転換もとめてきた科学の党−日本共産党大阪府議団の先駆性と値打ち 東日本大震災から1か月近くがたとうとしています。被災者のいのちとくらしの深刻な状況が続くとともに、福島第一原発もいまなお危機的な状況が続いています。 同時に、全国に54基ある原発の安全性が、いま近隣諸国からの懸念の声も含め、きびしく問われています。関西近辺でも、福井県は関西電力の11基を含め14基もの原発を抱えています。その100km圏内に大阪も含まれるとともに、30km圏内に琵琶湖が含まれ、事故の際に関西全域の水道水に深刻な影響が及ぶことが指摘されています。 1 関西の原発の危険を指摘、安全対策を要求−日本共産党 日本共産党大阪府議団は、3月15日に、福島第一原発の被害を全力で防止することを求める意見書を府議会に提案、全会一致で可決されました。さらに22日には、東日本大震災救援と防災強化を橋下知事に緊急に申し入れました。ここでは、関西電力の美浜・高浜・大飯の各原子力発電所について、ただちに安全点検を行い、情報を府民にあきらかにすることを求めています。 日本共産党はこれまでも大阪府議会で、原発・原子炉の安全対策を繰り返し要求してきました。 91年2月、関西電力美浜原発で、日本の原発で初めて非常用炉心冷却装置(ECCS)が作動する事故が発生しました。この直後、日本共産党・浅野弘樹府議は、「この事故は原発の安全神話を完全に打ち砕きました」とのべ、安全技術が未熟なままで原発依存の姿勢を強める国と電力業界の方針をやめさせること、関電の全原発のデータを大阪府にも公開するよう政府と関西電力に申し入れることを知事に強く要求しました(91年2月20日・府議会代表質問)。 99年9月に茨城県東海村で核燃料臨界事故が起こった際には、大阪での放射線災害対策やプルサーマル計画中止を国に要求することなどを横山知事(当時)に申し入れ。府が設置している審議会のひとつである原子炉審議会でも、京大原子炉(熊取町)の安全問題だけでなく、大阪府全体の原子力防災問題を審議するよう設置目的見直しを提案、原子力災害対策についても府が広域的役割を果たすよう求めてきました。 毎年の知事への予算要望ではかならず、放射性物質を扱う全施設の情報公開、府としての放射能災害対策確立、原発の徹底した安全点検と計画的縮小・再生可能エネルギー開発推進を国に求めることなどを要求しています。 一貫して原発の危険性を告発し、安全最優先の原子力行政と自然エネルギーへの計画的転換を提案してきた日本共産党と、国民・府民との共同こそが、原発をめぐるいまの事態を打開する道です。 2 「安全神話」ふりまく関電 東日本大震災直後の3月15日、関西電力は「東北地方太平洋地震に伴う原子力関係等の状況について」という見解を公表しました。そこでは、「日本海には大きな津波の原因となる海溝型のプレート境界がない」「加圧水型原子炉では、全電源が喪失した場合、電気がなくても蒸気の力で駆動できるポンプを使って2次系から原子炉を冷却できる」などとして、「当社の原子力発電所(加圧水型)が今回の事故のようなことになる可能性は小さいと考えている」とのべています。関電は、その内容をチラシにして福井県内の一般紙に折り込みもしています。 しかし、その関電の美浜原発は、前述の91年の事故に続き、04年には運転中の原発として国内初となる死亡事故を起こしています。8月9日、美浜原発3号機の2次冷却系配管が高温高圧の冷却水によって磨耗・破裂し、配管室内にいた11名の作業員のうち5人が死亡、6人が重軽傷を負いました。 事故翌日に開かれた福井県議会全員協議会で、日本共産党は、県内の原発をすべて停め総点検を行うことを要求。国・関電いいなりの知事さえその意見にもとづき関電に求め、関電はやむなく全原発停止・総点検を実施しました(資料4)。 関電が、若狭湾に面する美浜・高浜・大飯の3原発について想定する津波の最大波はいずれもわずか2メートル未満。全国の原発の中で最低です。しかし東日本大震災では想定外の大津波が起きており、専門家からも見直しが必要という声があがっています。 自社原発の事故や今回の福島原発事故に頬かむりし、いまだに「安全神話」をふりまく関電。住民の安全第一の立場で徹底追及してきたのは日本共産党だけです。 3 問われる橋下知事の態度 こうしたなかで、大阪府の橋下知事は震災5日後の3月16日、関西の原発の安全対策について問われ、「関西電力さん、きちんと検証していただけるというお話ですから…関西電力さんにきっちりお任せ」と発言。「原子力発電所を抱えていない府県は抱えている県にもっと感謝しないと」などとのべました。ここには原発の危険から住民を守る、知事としての責任感はかけらも見えません。 その後、事態と世論の深刻さに気づいたのか、「関西広域連合として関電に申し入れをする」「定期的に協議する」などと発言(4月6日定例会見)。 ところが、4月8日におこなわれる関西広域連合としての関電への申し入れでは、予定出席者に兵庫県知事(連合長)、滋賀県知事、京都府知事などが並ぶなか、橋下大阪府知事の名前はなし。かわりにあるのは、関電出身の大阪府副知事、木村愼作氏の名前です。「幸いに今、大阪府の副知事は関西電力出身の民間人副知事ですから、強力にそこは関電とのパイプがありますんでね」「協議の場がもうけられた時には、木村副知事に中心メンバーになってくださいと指示しました」と知事は発言していました(4月6日定例会見)。"関電まかせ"の姿勢は変わりません(資料5)。 大阪府は、府民の健康と生活の安全を守るための調査・研究、研修・指導機関として、府立公衆衛生研究所(公衛研=東成区)を設置しています。空間放射線量率の常時測定など放射能安全対策のための調査も、大阪では公衛研がおこなっています。チェルノブイリ原発事故の際は、現地まで研究員が足を運んで大阪府民の健康への影響を調査しました。 ところが橋下知事は就任後、公衛研の予算を2割削減(07年度当初予算2億7,865万円→11年度当初予算2億3,162万円)。「研究所予算をこれ以上削減して、原発事故から府民を守れるのか」(元研究所職員)といった懸念が上げられています。 【資料1】
【資料2】
【資料3】
【資料4】
【資料5】
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