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WTCビル購入/維新・自民・民主・公明が賛成/「巨額の無駄遣い」/共産・小谷府議が批判

 5月府議会の本会議が5月28日開かれ、WTC(ワールドトレードセンター)ビルの土地・建物を84億9千万円で購入する議案を自民、大阪維新の会、民主、公明などの賛成多数で可決しました。討論で日本共産党の小谷みすず議員は、「税収が落ち込み、府民生活が厳しくなっているときに、巨額の無駄遣いだ」と批判し、反対しました。

 小谷議員は、府庁WTC移転条例案は昨年2月と9月の府議会で2回にわたり否決されたとあらためて強調。日本共産党の論戦で、府民の利便性や防災面から庁舎には不適切と判断されたものだと述べました。
 防災面について小谷議員は、政府の地震調査会の最新結果(ことし5月)で、今後30年以内に震度6弱以上の地震に見舞われる確率が上ったことを紹介。南海トラフの地震発生確率が高くなり、関東南部から四国にかけての太平洋沿岸で発生する危険性が強まっていると指摘しました。
 さらに小谷議員は、大手前とWTCとに庁舎が分断されることで業務も困難になり、費用もかさむと指摘。現庁舎を耐震補強すれば50年間は使用でき、この間の地価下落で、府の試算でも現庁舎の耐震補強案の方が216億円も安くなることが明らかになっていることなどを示し、ビル購入議案の不当性を明らかにしました。

「大阪民主新報」2010年6月6日付より




 小谷みすず議員の討論(大要)は以下の通りです。



小谷みすず議員の討論(大要)

2010年5月28日

 日本共産党の小谷みすずでございます。
 今議会に提案された諸議案、ならびに府政の重要課題について、わが党の態度と見解を表明します。

 まず、府営住宅の民活プロジェクト事業ですが、新たに付託された吹田竹見台住宅も、継続の堺南長尾住宅も、発注者側である住宅整備課長が再就職した長谷工コーポレーショングループが独占しています。もともと民活プロジェクト事業は受注者が特定の事業者に偏りやすいという問題点を抱えていましたが、前住宅整備課長の受注者への再就職により、問題点が大きく増幅されました。
 そのうえ、新たに提案された府営吹田竹見台住宅では、過密な住宅配置を計画した業者が定量的事項で最高点を得るという矛盾した事態も発生しています。
 議案に反対するとともに、住民の立場から、民活プロジェクト事業のあり方の見直しを強く求めておきます。
 次に、大阪ワールドトレードセンタービルディングの土地および建物を買い入れる84億9千万円あまりの件ですが、そもそも府庁舎のWTC移転条例案は、昨年の2月と9月の府議会で、2回にわたり否決されました。わが党の繰り返しの論戦で、府民の利便性や防災面などから、不適切と判断されたものです。
 とりわけ防災の面では、政府の地震調査会が、今後30年以内に震度6弱以上の地震に見舞われる確率が上がったという最新結果を5月に発表しましたが、それによると、南海トラフの地震発生確率が高くなり、関東南部から四国にかけての太平洋沿岸の危険性が強まりました。
 また、庁舎の分断で業務も困難になり、費用もかさみます。現庁舎の耐震補強で50年間は使用できることも明らかになっています。この間の地価の下落もあり、大阪府の試算ですら216億円、現庁舎の耐震改修が安いことが明らかになっているではありませんか。税収が落ち込み、府民生活が厳しくなっている時に、巨額のムダづかいです。府民団体から、購入議案の否決を求める要望書も出ています。
 以上の立場から、議案1号、5号、8号、16号、継続案件66号は反対、残余の議案は賛成、諮問1・2は賛成の意を表明します。
 なお、賛成した議案についても、低価格入札について、下請けや孫請け企業などや現場労働者などが、適正な代金、賃金を確保できる管理をおこなうよう強く求めておきます。

 次に、府政の重要課題について意見をのべます。
 府民の安全を守る仕事をもっとすすめれば、府内中小企業の仕事も増えます。知事はわが党の質問に対し、「昔ながらのものづくり、そんな話はやめて」などと言いましたが、とんでもありません。ものづくりの高い技術力と集積をみがくことこそ必要です。国際競争力強化を至上目的にし、経済特区をつくって大企業を誘致する知事の方針では、大阪経済の再生につながらないし、もともと大企業が来る見込みもありません。
 雇用についても、抜け穴だらけの現政権の労働者派遣法改正案さえ「規制強化につながる」と言って否定する知事の姿勢は、派遣労働を原則禁止し正規雇用を求める府民の願いに真っ向から反するものです。
 この際、知事の政治資金についてひと言申し上げておきます。今回また、知事後援会が開いた政治資金パーティーで、当時府の事業を受注していた知事の“幼なじみ”が、パーティー券180万円もあっせんしていた事実が明らかになりました。府の公共事業を受注している企業の場合、個人の名前であっても、パーティー券など献金に値するような行為は認めないという趣旨の答弁がありました。今後それを厳守するよう強く求めておきます。
 6月10日に議員提案が予定されている「中小企業振興基本条例」について、大阪の中小企業の圧倒的部分を占める家族経営、小規模事業所の振興も含め、部局横断的な特別室の設置など実効ある対策がとれるよう、要望しておきます。
 普天間基地の移設について、昨日の全国知事会議で知事が、関西での受け入れを検討してもよいかのような発言をしたことは、撤回するよう求めておきます。
 最後に、口蹄疫対策に、府として万全を期すよう求めておきます。

 以上で討論を終わります。





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