夜間中学の就学援助費補助 暫定予算ゼロ
大阪府 関係者から不安の声
大阪府の橋本徹知事が提出した来年度暫定予算(4月−7月)に、夜間中学(中学校夜間学級)の就学援助費補助金が計上されていないことが分かりました。
夜間中学は現在、府内に12校あり、1363人が在籍(2007年5月1日時点)。就学援助費補助金は、府独自の制度で、市町村に対して2分の1以内の補助をおこなっています。遠方から通学する生徒の交通費や学用品費など、今年度当初予算では1836万6千円を計上しています。
日本共産党の宮本たけし衆院比例候補と小松久府議は3日、ある夜間申学の関係者と懇談し実態を聞きました。10代から80代の生徒が通う同校では75%が同制度を利用し通学しています。
通例は年度末精算のため、6月中に組まれる本予算で計上されれば大きな支障はないといいますが、生活保護を受けながら勉強したいと通ってくる生徒も15%にのぼり「本予算で組み込まれない事態になれば、通えなくなり基礎学力をつけることを断念せざるをえなくなる人もいます」と関係者は危機感を強めます。
「なぜ制度があるのかを考えずに削っている」「学校にいけなかったことで苦労してきた人たちが学んでいる。弱い部分から切り捨てるなんてもってのほか」との声も。
小松府議は「教育、福祉がねらいうちにされる状況があり、注視する必要がある。必要なものまで削ることはあってはならないと府議会で追及していきます」と話しました。
2008年3月5日付「しんぶん赤旗」より