大阪2月府議会 党府議団 阿部幹事長に聞く
暮らし守り財政再建 ムダな開発、同和見直し提案
橋下徹大阪府知事就任後、初の議会となる2月定例府議会が29日、開会します。開会を前に、日本共産党府議団の阿部誠行幹事長に橋下知事への評価や議会にどうのぞむのかを聞きました。
府民の願いにどうこたえる
橋下知事の誕生は、府民の暮らしが深刻になっているなかで、「大阪を変えてほしい」という強い府民の願いが背景にあります。それは共産党が推薦した梅田章二さん、民主党推薦の熊谷貞俊さんに寄せられた票にも共通しています。こうした府民の願いに橋下知事がどうこたえるのか、これからが間われます。
知事は就任後、「財政非常事態」を宣言し、2月府議会には、すべての事業を見直して本格予算を出すまでの間として暫定予算案(7月末まで)を提案しました。先日発表した財政収支見通しでは9年間で6500億円の歳出削減が必要とし、府民施策と人件費にさらに踏み込もうとしています。ムダな開発や同和にはまともに手をつけず、橋下氏の「子どもが笑う」17の重点公約もいまのところ棚上げ状態です。
財政危機の原因は国の大企業減税の一方で地方への財源の縮減や、景気対策と称しての借金づけの公共事業の押し付け、それに追随した大阪府にあります。橋下府政はそこを明確にせず、「住民福祉を増進させる」という地方自治体の仕事をこれまで以上に投げ捨てる危険性をはらんでいます。
2月議会は財政再建問題が焦点になります。私たちは府民の暮らしが非常事態のなかで、暮らしを守りながら財政を再建するという立場で徹底して論戦します。財政危機の原因を明らかにし、ムダな開発や同和の見直し、法人超過課税の税率を引き上げて大企業に社会的責任を果たすよう求めるなど積極的に提案します。
市町村との関係骨格予算を早く
暫定予算では、通年で予算を組む市町村は先が見通せないまま予算化せざるを得ず、多くの住民サービスを府と市町村ですすめているため、困っています。府民の暮らしとの関係でもルール違反であり、骨格予算を組むべきです。
子育て支援のための医療費助成の拡充や救急医療体制の充実など、暫定予算であっても緊急施策として盛り込むよう具体的に提案します。
知事がすすめているすべての事業と出資法人、公の施設のゼロベースからの見直しについても、「府民福祉の増進を図る立場で具体的対案を示してがんばります。この2月府議会から府民のみなさんと力を合わせて府民要求の実現と財政危機打開へ全力をあげます。ぜひ府議会の傍聴にお越しください。
2008年2月29日「しんぶん赤旗」より