ゼネコン奉仕やめよ 水と緑の健康都市開発 府議会委で和田議員主張

 府議会住宅水道常任委員会で5、7両日、日本共産党の和田正徳府議が質問に立ち、「府民の税金を使ったゼネコン奉仕の『水と緑の健康都市』はただちに中止すべきだ」と主張しました。

 「水と緑の健康都市」(箕面市)計画は、ゼネコンの奈良建設(神奈川県)が105億円で買収した350ヘクタールの土地のうち、367ヘクタールが予定地です。同用地のうち154ヘクタールは、府住宅供給公社が140億円で取得。さらに公社取得のうち80ヘクタールを、府が112億円で買い取っています。

 奈良建設は、同計画に関連してダム湖となる予定だった80ヘクタールの土地も、133億円で建設省に売却しているほか、土地区画整理のための換地として、同社所有の113ヘクタールの代わりに52.6ヘクタールを得ています。

 和田議員はこれらの事実を紹介したうえで、換地された土地も、箕面トンネルの開通など1期工事が終わればすぐに開発できる場所で、近隣市町の地価換算で368億円となると指摘。

 「公社に140億、国に133億、そのうえ368億円の土地を持っている。府民の税金を使うゼネコン奉仕の事業はただちにやめるべきだ」と主張しました。

 太田房江知事は、「特定ののディベロッパーを有利にするということではない」と答えました。

 さらに和田議員は、PFI方式で行う開発の第1期整備事業の入札参加が大林グループだけであること、他の同種事業がすベて落札額が予定価格を下回るなか、「水と緑」だけが設計、工事、維持管理とも落札額が予定価格を上回り、事業全体の落札率が談合を疑わせる99.8%であることを指摘。「『水と緑』は特別扱いだ。府と特定ゼネコンとの癒着ではないのか」と追及しました。

PFI 民間の資金や技術を活用して、公共施設などの建設・運営を行う手法。


2007年3月10日付「しんぶん赤旗」より