寝屋川市内の「廃プラスチック処理施設」住民の健康調査を 岸上議員

 5日開かれた府議会環境農林常任委員会で岸上しずき議員は、付近住民から深刻な健康被害の訴えがされ、操業差し止めなどを求める訴訟が起こっている寝屋川市内の廃プラスチック処理施設問題、大阪湾広域臨海環境整備センター(フェニックス)での廃棄物処理問題などを取り上げ質問しました。

 廃プラスチック処理施設問題では、この間府は、事業者や寝屋川市の測定による臭気調査や有害化学物質調査では「法基準を超えていない、問題ない」と住民の被害の訴えにも関わらず放置してきました。

 ところが住民の独自調査の結果、発ガン性のある化学物質ベンゼンが国基準を2・6倍上回る濃度が検出され、目がかすむ、手足が湿疹だらけ、足や指がけいれんするなど深刻な健康被害が広がっています。

 さらに第二京阪の高速道路造りも進んでいることから複合汚染が懸念されています。岸上議員は、「大気調査に続いて速やかに健康調査を行い必要な措置をとるべき」と質しました。

 府は、「法に基づく生活環境影響調査を実施し法的手続きを完了している。周辺環境に殆ど影響を与えないという旨の判断がされたもの」と無反省な態度に終始しました。

 フェニックス廃棄物処理のチェック体制についての質問で岸上議員は、「排出事業者と一度契約するとその後の検査は目視だけで済ませ、汚泥を残土と偽って最終処分場に搬入するという不正が行われないよう抜き打ち検査などの態勢をとる。業者への指導を徹底し限られた最終処分場を大切に活用すべき」と質しました。府は、「受入基準に適合しない廃棄物の埋め立てを防止するように努めてきたが、引き続きフェニックスに働きかけていく」と答弁しました。

 他に大阪農業の振興策、ふれあい漁港漁村整備事業問題などを取り上げ質問しました。