2月定例府議会で採択された意見書を紹介します
ムコ多糖症の治療薬の承認の迅速化等を求める意見書
ムコ多糖症は、体内の代謝物質であるムコ多糖を分解する酵素が欠損しているため、ムコ多糖が体内に蓄積し多様な障害を引き起こす、患者数が極めて少ない進行性難病である。
この病気については、欠損酵素を体内に補充し、蓄積したムコ多糖を分解する酵素補充療法が有効とされ、既に欧米諸国では酵素製剤医薬品が承認、使用され、その効果、安全性が立証されているにもかかわらず、国内では未承認のままである。
このため、ムコ多糖症患者は、治療薬が存在するにもかかわらず、国内での使用環境が整わないことから、生命および健康の維持に必要な医療の恩恵を享受することができず、症状の進行を食い止められない状況下に置かれている。
よって国会および政府は、以上の現状を踏まえ、下記の措置を講じられるよう強く要望する。
記
1 国内未承認薬に関する審査の迅速化を図り、申請から承認までの期間の短縮化を実現すること。
2 国内未承認薬に関する承認申請者がない場合における当該薬の供給施策を早急に講じること。
3 新生児スクリーニングなど患者の早期診断技術の開発を推進すること。
4 希少難病に関する国内未承認薬問題の抜本的解決を図るため、新たな制度の創設をすること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
2007年3月12日