人権意識調査やめよ 堀田議員が要求
府議会総務委 差別の解消に逆効果
日本共産党の堀田文一府議は22日の府議会総務委員会で、府が実施する「人権意識調査」が「同和地区」へのマイナスイメージを拡大するものとなっていることを指摘。二度と実施しないよう知事に求めました。
府は昨年9月、旧同和地区のイメージを「清潔な」「不潔な」などを選択肢として聞く意識調査を実施。11月に公表した調査の中問集計では、「同和地区」へのイメージは「こわい」か「ややこわい」というマイナスイメージが53.6%となり、1995年の27.3%、2000年の39.8%と調査のたびに増えています。
堀田議員は、「これまでの同和教育・人権啓発が逆にマイナスイメージを拡大する役割を果たしたことを示している。調査そのものも逆効果であったことを認めるべきだ」と指摘。人権意識調査を二度と実施しないよう太田知事に要求しました。
太田知事は、「質問は十分研究しており、差別を助長するものとは患っていない」との姿勢に終始しました。
堀田議員は、国の地域改善対策協議会の意見具申(1996年)には「行政の主体性の確立」が明記されているのに府の同和対策審議会答申(2001年)にはないこと、同意見具申が「民間運動団体への補助金等のいっそうの適正化」を求めているにもかかわらず、部落解放・人権研究所などの団体への府の補助金の額はほとんど変わっていないことを指摘。「大阪では『行政の主体性の確立』はこれからの課題だ。一刻も早く確立すべきだ」と主張しました。
2006年3月25日付
「しんぶん赤旗」より