石綿検診でも活躍 「はと号」なくすな
府議会委 黒田議員が要求
17日の府議会健康福祉常任委員会で、日本共産党の黒田まさ子議員は、府民の健康実態からも検診車「はと号」の縮小廃止に反対し、太田房江知事見解をただしました。
大阪府は結核罹患(りかん)率全国ワースト1、平均寿命は男性が43位、女性は46位、がん死亡率最多となっています。にもかかわらず府は「はと号」を当初の22台から8台にし、新年度からは2台、2年後には廃止するとしています。
それにともない「はと号」による事業所検診は1990年度から2004年度で10分の1いかになっています。府はその理由に、「はと号」での結核の発見率が0.019%と低いこと、国の結核予防法の「改正」で一般事業所は検診の対象外となり、民間での検診を奨励していることをあげています。
黒田議員は寝屋川保健所管内で結核罹患率の高い市として特定した3市(寝屋川市、門真市、守口市)では、20人以下の小規模事業所2万500カ所のうち、03年度に「はと号」が検診したのは0.6%だと指摘。「わずかな検診のなかで発見率が低いからと小規模事業所をはずすのはあんまりだ。府が検診車を持っていって積極的に動機づけをするくらいでなければ不健康都市の汚名は返上できない」と主張しました。
また、府の結核予防計画にも検診車の積極的な活用を明記していると指摘し、「保健所と検診車と医療機関の3本柱でこそ総合的な予防行政が実る。『はと号』はアスベストでも活躍しており、いざというときの公共性が大事。総台的な検診もできるよう改善充実こそ必要だ」と主張しました。
太田知事は「市町村や医療機関などと連携して対応に万全をきす」との答弁を繰り返しました。
2006年3月19日付
「しんぶん赤旗」より