日本共産党大阪府議会議員団

りんくう事業 銀行の利子収入1500億円
 和田氏、大企業への便宜批判
 
 日本共産党の和田正徳府議は16日、大阪府議会で、土地売却が進んでいない「りんくうタウン事業」について、「破たんがますます深刻になっているのに、大銀行・大企業には便宜供与を続けている」と太田房江知事をただしました。
 
 和田府議は、分譲当時に契約を結んだ大企業グループなどがその後撤退、契約不履行となったのに、手付金の没収も違約金徴収もせず、逆に手付金分の土地を分譲した、と指摘しました。
 
 土地が売れないため定期借地制度を導入したものの、地価はますます下がる悪循環に陥り、借地も、賃料減額や借金利息払いなどで赤字になっていることを紹介。各企業から入る貸付料収入と府の負担額(表)を示して、アウトレット業者「チェルシージャパン」の場台、府に入る貸付料は20年闇で約56億円なのに、売れない土地を引き取った借金の利子や事務費が81億円になり、25億円の持ち出しになる事実を突き付けました。
 
 その一方、同事業に融資した銀行は1500億円もの利子収入を得ることを明らかにしました。
 
 太田知事は、「利息支払いの停止はできない」と、府民へのしわよせで企業優遇の姿勢を変えませんでした。
 
 和田府議は、2003年の同委員会で太田知事が和田府議の発言を「半ば独断に基づいて、土地の価格が下がるとしているが根拠がない」とのべ答弁拒否したことを取り上げ、「私の判断はまちがってなかったと思う.が、どうか」と質問。知事は「結果として土地価格はその後下がり、今の時点では先生のご推察が当たった」と“負け”を認めました。
 
 

2006年3月17日付
「しんぶん赤旗」より
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