日本共産党大阪府議会議員団

乾いた雑巾擦り切れるまで絞る「行政政改革プログラム(素案)」
 
 日本共産党大阪府議会議員団が開いた府民団体との懇談会(15日)で、黒田まさ子政調会長が行った報告の大要を紹介します。
 
 府民の暮らしはいっそう深刻に
 
 9月府議会をめぐる情勢ですが、府民の暮らしは今、小泉内閣の「構造改革」による増税と社会保障の連続改悪で、いっそう深刻さを増しています。
 
 所得税の増税に続く件民税の大増税に、高齢虫を中心に怒りの声が噴出出しています。住民税租税で大阪府はことし83億円、来年は160億円増収になります。
 
 介護保険料は府平均で35%の値上げ。また認定更新で要介護!だった人(2万188人)のうち52%が要支援1と2になり、特に要支援2になったのは約34%(6835人)もあり、介護サービスの取り上げにつながる大問題です。
 
. 国保料滞納者は4人に1人に
 
 国民保険料の滞納はことし6月現在、府内で43カ8200人で、加入者の4人に1人。そのうち資格証明書や短期保険証の交付という制裁措置を受けているのは11万6990人で、昨年から10%増えています。
 
 生活保護受給者は府内で15万3700世帯、21万9459人で府内人口の2・48%、40人に1人が受けており、史上最高の保護率となっています。
 
 また、障害者自立支援法による1割の利用料負担が障害者とその家族を苦しめ、施設経営にも困難をもたらしています。麗用の現状では、ことし7月の府内の有効求人倍率は1・22と、少し改善しました。
 
 しかし、正規雇用はO・67で、非正規雇用が増えています。サービス残業含めた長時間労働、松下荻木工場の偽装請負問題など、雇用の破壊が進んでいます。
 
 大阪全体の工業出荷額の65%を担っているのが中小企業で、全国最高の率です。その中小企業を中心に事業所の減少率は、.01年から04年の3年間で10%と、全国最悪になっています。
 
 全国一の授業料をさらに値上げ
 
 こうした中で9月28日から9月議会が始まります。府は9月4日「行財政改革プログラム(素案)」を発表しました。この計画は第1に、全国二局額な府立高校授業料のさらなる値上げ、私学助成の削減や、府内に6カ所ある府立高等職業技術専門校の有料化など、
新たに府民負担を増やすものとなっています。
 
 第2に市町村補助金の削減や、民間福祉施設など各方面への補助金削減、金剛コロニーの民営化など府の役割を投げ捨てようとしています。
 
 第3に、河川や道路整備など一般の建設事業は10%削減。その一方で、関空2期事業や安威川ダム、国際文化公園都市や水と緑の健康都市など、大型開発は既成事実として推進しようとしています。
 
 大阪経済や府民生活の実態から見て、まさに"乾いたぞうきんを擦り切れるまで絞る"ものです。
 
 プログラム素案の撤回を要求
 
 日本共産党府議会議員団は、「行財政改革プログラム(素案)」の撤回を求めています。そして大型開発の中止と同和事業の廃止、府独自の法人事業税の超過課税を資本金10億円以上の企業を対象に10%(現行5%)に引き上げる(約90億円の増収)ことを明らかに
し、住民福祉の向上と財政再建は両立できると確信して、9月議会の論戦に挑みます。
 
. 府議会議員団は9月12日、太田知事に「増税から府民の暮らしを守る緊急対策についての要望」を申し入れました。住民税増税や府民税が増える分は、少なくとも高齢者や障害者、低所得者を中心に府民の福祉に回すべきと、7項目を要望しています(注)。
 
 9月議会では、新たな府立高校統廃合計画、障害者自立支援法の下での負担軽減、介護保険料・利用料の負担軽減、府営住宅の期限付き入居制度や、地位承継問題も重要な焦点です。
 
 認定こども園や大阪産業成長新戦略(仮称)、震度6強から7程度で倒壊の恐れがあるとされている府庁本館の耐震化も課題となります。
 
 8月の東大阪補選で朽原亮議員が当選し、わが党議員団は9人から10人に前進しました。この力も生かし、広範な府民の皆さんと力を合わせて、議会内外で大いに奮闘す
る決意です。
 
 (注)「増税から府民の暮らしを守る緊急対策に対する要望」の7項目"@障害者自立支援法による負担を軽減するA介護保険利用料減免制度を府独自に実施するB国保会計への府補助金を増額するC生活保護世帯への夏・冬の一時金を復活するD乳幼児医療助成制度
を就学前まで拡大するE府立高校授業料減免制度を復元するF小口生活資金の減資を増額し、貸し付け限度額を引き上げる。

2006年9月24日付
「しんぶん赤旗」より
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