循環器部門で患者減

決算委で宮原議員

"スタッフ確保訴え"
 



 28日の府議会決算特別委員会で、日本共産党の宮原たけし議員は府立の五病院の2004年度決算にかんして質問しました。
 宮原議員は五病院のそれぞれの現状について府の認識を追及。成人病センターについて同病院の循環器医療部門が2000年度と04年度で入院で9000人、外来で約3万人と、とくに大きく減少していることを指摘。その要因の1つに、がんに特化しすぎて日本でベストスリーに入る循環器の医師がやめていることがあるのではないかと問いました。  府は、「がん死亡率ワースト1の返上が急務」循環器縮小は「苦渋の選択」と循環器部門の縮小を認めました。
 宮原議員はまた、同病院が実施していた、がんの細胞診の研修がなくなっている点について、「以前のように役割を果たしてほしい」と要求。府は「細胞診が有効とされる子宮がんや膵(すい)がん、肺ガンなどで新たに研修システムを再構築したい」と述べました。
 大阪府が昨年策定した五病院の独立行政法人化後の収支試算表について、06年度から15年度までの10年間、医業収益が全く同じである、一方、給与費が12億円、府からの繰り入れ額が20億−30億円減ることについて「病院の経営はそんなに簡単なものではない。ベテランの経験も大事であり、人件費も減らせばいいというものではない」と指摘。画一的な計画で、独法化で患者数やスタッフがいっそう減る懸念を表明しました。
 「独立行政法人化には反対」としつつ、少なくとも▽各病院の特徴を生かした経営計画をつくる▽スタッフを十分確保する▽医療技術の継承発展へ、これまで五病院が担ってきたことをさらに発展させる▽大阪全体の医療水準をけん引していく−の4点を要望。その際に医師、看護師、検査技師など現場の医療関係者から意見をくみあげるよう強く要望しました。


2005年10月29日付
「しんぶん赤旗」より

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日本共産党大阪府議会議員団